弘法大師像イメージ

空海が開いた真言宗について、教義や葬儀の特徴などを簡単にご紹介します。

【もくじ】
・開祖
・教義
・経典
・本尊
・本山
・葬儀の特徴
・焼香の回数
 
 

開祖

真言宗の開祖は空海(774~835)です。空海は讃岐の国、現在の香川県善通寺市に生まれました。18歳の時に大学に入り儒教などの学問を学びましたが、一人の僧侶との出会いをきっかけに仏門を志し、四国各地の山岳で修行に励み、さらに奈良の諸寺で仏教を学びました。
804年、遣唐使の一員として唐に渡り、当時の都、長安で青龍寺の恵果から密教を学びました。806年に帰国し、東寺(教王護国寺)、高野山などを根拠地に「大日経」「金剛頂経」に基づく密教を発展させ、真言宗を開きました。弟子の育成に努めるとともに「十住心論」「即身成仏義」など多数の著作をなし、真言宗の教学を確立しました。真言密教は、天台宗の密教「台密」に対して「東密」と呼ばれます。
空海は詩文家、書家としても有名ですが、日本最初の一般庶民のための教育機関、綜芸種智院を開設し、仏教・道教・儒教による教育を行うなど教育者としても大きな業績を残しました。また讃岐国の満濃池などの灌漑池修築・工営など社会事業も行っています。空海はのちに醍醐天皇(885~930)より、弘法大師と謚されました。
 

教義

真言宗では、釈尊が説き顕した顕教ではなく、宇宙の根源的存在である大日如来が説いた教え、すなわち密教を典拠とします。この世のあらゆるものが大日如来であり、私達自身も大日如来にほかならないとします。大日如来と一体になるには、修行を通じて感性を高めていかねばなりません。身体の運動(身)・言語活動(口)・心作用(意)という人間の活動において、手に印契を結び、口に真言を唱え、心を鎮めて三昧の境地に入ること(三密行)により、行者は大日如来と一体になることができる、すなわち現世における成仏(即身成仏)が可能となると説きます。従来の仏教では、成仏するためには何度も生まれ変わらねばならないほど長期間の修行が必要であると考えられていました。
 

経典

「大日経」「金剛頂経」を依りどころとします。曼荼羅は仏の悟りの境地を表現したもので、大日如来を中心に多くの諸仏や菩薩が描かれ、修法に用いられるとともに信仰の対象とされてきました。
大日経に依拠してつくられたものを「胎蔵界曼荼羅」、金剛頂経に依拠してつくられたものを「金剛界曼荼羅」といい、前者は大日如来を中心とする宇宙を、後者は悟りに至る道程を描いています。この二つは一対で両界曼荼羅と呼ばれ、密教的世界感を表しています。密教において最も重要な根本曼荼羅として位置づけられています。
 

本尊

本尊は大日如来です。ただし、大日如来のほかに具現仏として薬師如来、阿弥陀如来、観音菩薩、不動明王など曼荼羅に描かれている諸仏諸菩薩が祀られていることがあります。
 

本山

各派の本山(主要16派/順不同)

高野山(こうやさん)真言宗
金剛峰寺(こんごうぶじ)/和歌山県高野町
東寺(とうじ)真言宗
教王護国寺/京都市南区
真言宗善通寺派(ぜんつうじは)
善通寺/香川県善通寺市
真言宗醍醐派(だいごは)
醍醐寺/京都市伏見区
真言宗御室派(おむろは)
仁和寺(にんなじ)/京都市左京区
真言宗大覚寺派(だいかくじは)
大覚寺/京都市右京区
真言宗泉涌寺派(せんにゅうじは)
泉涌寺/京都市東山区
真言宗山階派(やましなは)
勸修寺(かじゅうじ)/京都市山科区
信貴山(しぎさん)真言宗
朝護孫子寺(ちょうごそんじ)(信貴山寺/しぎさんじ)/奈良県平群町
真言宗中山寺派(なかやまでらは)
中山寺/兵庫県宝塚市
真言三宝宗(しんごんさんぽうしゅう)
清澄寺(せいちょうじ)/兵庫県宝塚市
真言宗須磨寺派(すまでらは)
須磨寺/兵庫県神戸市
新義(しんぎ)真言宗
根来寺(ねごろじ)/和歌山県岩出市
真言宗豊山派(ぶざんは)
長谷寺(はせでら)/奈良県桜井市
真言宗智山派(ちさんは)
智積院(ちしゃくいん)/京都市東山区
真言律宗(しんごんりつしゅう)
西大寺(さいだいじ)/奈良県奈良市
 

葬儀の特徴

葬儀の最初に洒水(しゃすい)と言う、場所を清める作法があります。また、葬儀の中では光明真言(こうみょうしんごん)というお経が読まれますが、これはすべてのわざわいを取り除くことができると言われています。
 

焼香回数

3回