葬儀に関するコラム
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葬儀 社葬に備えるために知っておく5つのこと|意義や形式・費用、流れや準備について紹介
総務・人事・秘書の方にとって、社葬は、知っておくべき、そして準備しておくべき業務事項の一つです。「社長がまだお元気なうちに、社葬の準備をすることになった。万が一の際には、自分が中心になって実務を行わなければならない。しかし、何から準備を始めたら良いか、実はよく分かっていない」といったことはありませんか。ここでは、総務・人事・秘書のキーマンである、あなたのお悩みを解決していきます。この記事では、社葬について●準備の前に知っておきたい4つのこと 1.社葬を行う意義 2.社葬の形式 3.社葬の費用 4.社葬の流れ●実際の準備の5つの項目に分けて紹介します。社葬は、これまでの故人様へのご厚誼の感謝を申し伝えることはもちろん、一般個人の葬儀と違い、その内容から企業の今後の経営方針が推し量られる大切な儀式です。事業承継の締め括りの場と言っても過言ではありません。万全の態勢で社葬を行えるように、5つの項目を抑えて、まずはあなたのお勤め先に合った社葬のイメージを具体的に固めていきましょう。もし、すぐに社葬の手配が必要な方は、葬儀社選びのポイントをご確認いただくか全国儀式サービスまでご連絡ください。 【もくじ】1.社葬を行う意義2.社葬の形式3.社葬の費用4.社葬の流れ5.事前の準備6.まとめ 1.社葬を行う意義 1-1.故人様を偲ぶと共に、その功績を称える <企業から参列者に対して> 社葬を行うことにより、顧客・協力会社・株主・業界といった広範囲に及ぶ方々に最後のお別れをしていただきます。 <企業から故人様に対して> 死を悼むと共に、自社および顧客・取引先等への多大な貢献を称えます。 1-2.今後の組織体制のご案内と、変わらぬご指導ご鞭撻をお願いする 代表者がお亡くなりになった場合、一般的に後継者が社葬を取り仕切ることになります。社葬の内容から、今後の経営方針が推し量られると言っても過言ではありません。実際に社葬を首尾よく執り行うことにより、社外・社内へ大きな波及効果が見込めます。 <社外への波及効果> ●後継者の紹介と、後継者の「事業を承継する意思」を伝えられる。●滞りなく社葬が行われることで、今後も支障なく取引できると安心していただける。●企業への今後の期待につながる。 <社内への波及効果> ●「故人様の志」と「後継者の事業を承継する意思」を伝えられる。●後継者および新体制を浸透させることで、今後も安心して働けると実感させられる。●大きな節目となる儀式を社員が協力して行うことで、社の結束力や求心力を高められる。 もくじに戻る 2.社葬の形式 2-1.「誰が施主になるか」で決まる 施主:運営の主体となり費用を支払う人のこと。状況別に分けると、以下の3つになります。意義のある社葬にするためにも、あなたのお勤め先に当てはまるのは次のうちのどれか、確認してみましょう。①企業(または複数の企業・団体)が施主となって、葬儀・告別式を行う。 ⇒社葬②遺族と企業が施主となって、葬儀・告別式を行う。 ⇒合同葬③企業が施主となって、告別式のみを行う。 ⇒お別れの会※葬儀:故人様の成仏を祈る宗教的な儀式※告別式:生前親交のあった人々が故人様とお別れする社会的な儀式 2-2.社葬・合同葬・お別れの会について 【1】社葬 企業(または複数の企業・団体)が施主となって、葬儀・告別式を行います。 <流れ> 多くの場合、まず遺族で「密葬」を行い、2~4週間後に企業が「本葬」を執り行います。 <密葬> 遺族の意向にもよりますが、通常、通夜および葬儀・告別式を行います。親族を含む、友人・知人・近隣で親交のあった方々(サークルや趣味の会等も)が参列します。 <本葬> ご遺骨とご遺影(ご位牌も)を中心に安置して、葬儀・告別式を行います。会社関係の方が参列します。 【2】合同葬 遺族と企業が合同で施主となって、通夜および葬儀・告別式を行うことを言います。会葬者が非常に多い個人葬とも言えます。故人様のお顔を見てお別れできるのも特徴です。 <流れ> 【1】社葬のように密葬と本葬の区別はないのが特徴です。通夜→葬儀・告別式→火葬という流れを、遺族と企業が合同で執り行います。また【1】社葬と比べて、ご逝去から通夜、葬儀・告別式までの期間が短い(約1週間ほど)ので、その分だけ準備も短期間で行う必要があります。 <その他> 近年行われる合同葬は、遺族と企業が合同で施主となって行うケースを指すことが多いです。なお、故人様が複数の企業・団体に勤めていたこと等を理由に、複数の企業・団体で葬儀・告別式を行うことを合同葬あるいは合同社葬と呼ぶ場合も、中にはあります。この場合の費用分担は、各会社における役職や貢献度、従業員規模や想定される会葬者の割合などを基に、企業・団体間で話し合って決められることが一般的です。 【3】お別れの会 企業や団体が施主となって、葬儀とは別の機会に、故人様とのお別れの場として用意した会のことを言います。著名人がお亡くなりになった場合の「お別れの会」などが、例として挙げられます。 <流れ> 遺族が通夜および葬儀・告別式を行った後、2~4週間後に企業や団体が「お別れの会」を行います。 <形式> 宗教儀礼を取り入れない無宗教形式で行われることが多く、会場もホテルやレストラン、大型の公共施設が利用されることの多いのが特徴です。この特徴のため、最近では企業の経営者や創業者がお亡くなりになった場合に、【1】社葬の代わりに、お別れの会が行われることも増えてきました。 ■団体葬の形式(一例) もくじに戻る 3.社葬の費用 3-1.参列者数と選択した会場で大きく変わる <規模が大きくなれば、内容も豪華に> 社葬は、個人葬と比べると、参列者数が多くなります。参列者数が多くなるにつれて、その人数に見合う会場や内容にする必要が出てきます。また準備にも費用が掛かり、結果的に費用が高くなっていきます。■社葬の規模によって費用が増える項目例○訃報連絡(新聞の死亡広告など)○社葬の案内(案内状の印刷や送付・返信ハガキなど)○会場(参列者を収容できる大きさ)○祭壇(会場の大きさに合ったものを設置。大きくなる分だけ設置費用も掛かる)○送迎用の車両(最寄り駅から離れている場合など)○スタッフ(警備・誘導・救護など)○会葬の返礼品・飲食のおもてなしなど■社葬の内容によって費用が増える項目例○故人様に関する展示物や配布物の制作○展示・生演奏・演出に伴う音響や照明の設備など <費用は数百万円~1千万円超まで様々> 上記の項目例からも分かる通り、企業によって社葬の規模・内容が異なるため、費用は様々です。一般的には数百万円からで、大規模な社葬になると1千万円を超えます。社葬の参列者数は費用への影響が大きいので、社葬を計画するにあたり、早い段階から想定しておきます。各部署から情報を集めておきましょう。 3-2.社葬の税法上の取り扱いと損金処理について 社葬の費用は、経費として損金処理できます。 <社葬費用の取り扱いに関する法律> 社葬の費用については、法人税法の基本通達の中に記されています。 ■法人税法 基本通達9-7-19 法人が、その役員又は使用人が死亡したため社葬を行い、その費用を負担した場合において、その社葬を行うことが社会通念上相当と認められるときは、その負担した金額のうち社葬のために通常要すると認められる部分の金額は、その支出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができます。また、会葬者が持参した香典等については、法人の収入としないで遺族の収入とすることができます。 上記に当てはまれば、支出した日の属する事業年度の「福利厚生費」として、損金に算入することが認められています。 <社葬の経費として認められる項目例> 法人税法 基本通達9-7-19にある「社葬のために通常要すると認められる部分の金額」に該当するものが対象となります。一般的には下記項目が挙げられます。■葬儀費用○式場・駐車場使用料○屋内の装飾・設備の費用 (祭壇・生花・音響や照明など)○屋外の設備費用 (受付用テントなど)○映像、展示品などの制作費○社葬の運営に関する費用○車両費用 (遺族や来賓の送迎に用いるハイヤー、マイクロバス、タクシー料金)○警備員、誘導員、配膳人、救護対応員の人件費など■寺院費用○本葬における寺院へのお布施■飲食接待費○会場での飲食費用○参列者への会葬返礼品の費用など■その他の雑費○告知(社葬の告知に用いる新聞広告や案内状の作成および郵送費)○記録(写真・ビデオなどの撮影費、Web等によるリアルタイム配信費)など <社葬の経費として認められない項目> 「社葬のために通常要すると認められる部分の金額」以外の費用は、経費に計上できません。一般的には下記項目が挙げられます。■社葬の運営以外で掛かった費用○密葬時の寺院へのお布施○密葬の費用○香典返しの費用○死亡診断書・戸籍除籍手続き費用○火葬料○お墓・仏壇・位牌の購入費○法事の費用(精進落とし・初七日・四十九日など)など <検討段階で税理士に相談しておく> 社葬における税に関する分野は、あなたがお勤め先の状況をよく知っている税理士に相談しておくと安心です。■相談内容の一例:法人税法 基本通達9-7-19の解釈について○その社葬を行うことが社会通念上相当と認められるとき○社葬のために通常要すると認められる部分の金額 もくじに戻る 4.社葬の流れを把握しておく 大きく分けて3つの流れを把握しておきましょう。4-1訃報から社葬当日まで4-2社葬当日4-3社葬後※クリックすると詳細へ移動します。 4-1.訃報から社葬当日まで <流れの一覧> ①遺族の意向を確認し、社葬の同意を得る②緊急の取締役会等を開催し、社葬の実施を決める③緊急の役員会等を開催し、社葬の方針を決め、体制を整える④社葬の内容を詳細に決めていく(告知範囲と香典・供花の取り扱い等も)⑤社内へ訃報を知らせる⑥社外へ訃報を知らせる⑦社葬の運営マニュアルを作成する⑧具体的な準備を進める※企業が施主となる「社葬」の場合の例。※④以降は、葬儀社に提案をもらいながら、進めていくことが一般的です。※遺族による密葬は、社葬の準備と並行して行われます。 ①遺族の意向を確認し、社葬の同意を得る お亡くなり後、できるだけ早い段階で、社葬について遺族の意向を確認します。 ②緊急の取締役会等を開催し、社葬の実施を決める 社葬取扱規程等に沿って、実施の有無を決めます。※社葬取扱規程等:社葬の実施に関する要綱をまとめた書類。詳細は、5.事前の準備をご確認ください。 ③緊急の役員会等を開催し、社葬の方針を決め、体制を整える 社葬取扱規程等に沿って、以下のことを決めていきます。○葬儀委員長の決定○葬儀委員の編成○社葬の日程○社葬の規模(ご案内する範囲)○社葬の形式○社葬の会場○予算○社葬を担当する葬儀社葬儀委員長には、代表者またはそれに次ぐ方が就きます。その他の人を立てる場合もあるので確認しておきます。葬儀委員には、役員または管理職以上が就きます。 ④社葬の内容を詳細に決めていく 以降は、葬儀社に提案をもらいながら、進めていくことが一般的です。○社葬実行委員会(運営本部)の設置○運営組織の編成○全体のスケジュール○式場設営 ・全体レイアウト ・祭壇装飾 ・展示物 ・受付 ・接待 など○宗教者の手配○社葬のご案内 ・案内状の送付 ・営業担当による連絡 ・訃報記事、訃報広告の掲載 ・お問い合わせ窓口の設置 など○来賓対応 ・弔辞者 ・指名焼香者の決定 ・席順 ・名簿の作成 ・送迎手配 など○参列者対応 ・式次第の作成 ・会葬返礼品の準備 ・式場内外の誘導員 など○供花 ・供物・弔電への対応 など○香典辞退の意向の確認 ⑤社内へ訃報を知らせる 社葬の内容を社内に通知します。書式は、あらかじめ決めておきます。また、社外へ訃報を知らせるまでは、情報が外に出ないよう箝口令(かんこうれい)を敷きます。 ⑥社外へ訃報を知らせる 決定した事項を社外に通知します。 ⑦社葬の運営マニュアルを作成する 社葬の準備や当日の実施の際に、現場の社員が迅速に動けるよう、マニュアルを作成しておきます。主に次のような役割分担がなされます。○受付係 ・受付窓口、クローク、来賓の確認、会葬礼状の配布など○接待係 ・遺族、僧侶、来賓などの誘導や接待など○式場係 ・式場内の案内、会葬者誘導、救護など○案内係 ・会場外の案内、駐車場案内、駅やバス停からの案内など○記録係 ・記録、写真や動画の撮影など ⑧具体的な準備を進める 社葬の案内状の発送や必要な手配、リハーサルなどをして当日に備えます。 「4.社葬の流れを把握しておく」に戻る 4-2.社葬当日 社葬の運営マニュアルに沿って行われます。以下に流れの一例を紹介します。 <流れの一覧> ①遺族到着②遺骨のお迎え・ご安置③位牌のご安置④遺族・親族・葬儀委員長 以下、控え室へ------------------------------------------------------⑤受付の開始⑥来賓・弔辞者 到着、式場内へ案内⑦葬儀委員長・喪主・遺族・親族が入場、着席⑧導師入場------------------------------------------------------⑨開式の辞⑩導師による読経⑪弔辞拝受・弔電披露⑫葬儀委員長の挨拶(喪主の挨拶)⑬導師による読経、指名焼香⑭一般会葬者の焼香⑮導師退場⑯閉式の辞※企業が施主となる「社葬」で、仏式で行う場合の一例です。遺族の意向や宗派、形式によって異なります。 「4.社葬の流れを把握しておく」に戻る 4-3.社葬後 ①挨拶回り・お礼状の送付②会計処理③名簿や報告書などの記録と整理 ①挨拶回り・お礼状の送付 来賓や重要な取引先、金融機関、弔辞者などへは、代表者と喪主が社葬後、数日中に挨拶に伺います。その他の取引先には、後日、担当者が挨拶に伺います。また、供花・供物・弔電をいただいた場合は、社葬後、数日中にお礼状を送付します。 ②会計処理 各方面への支払いを済ませます。経費として認められるものは年度末までに損金処理します。 ③名簿や報告書などの記録と整理 準備段階から葬儀後の事務処理まで、記録文書はすべて保存しておき、社内への報告の他、社史に活かす資料とします。○社葬報告書○会計報告書○会葬者リスト○弔電リスト○供花・供物リスト○社葬の写真や動画○運営マニュアルなど <その他> 上記以外にも、状況によって企業として行う手続きがありますので、社内で確認しておくと安心です。○後任の決定(臨時取締役会の開催)○会社の登記の変更手続きなど 「4.社葬の流れを把握しておく」に戻る もくじに戻る 5.事前の準備 5-1.社内手続きに関する準備 <社葬取扱規程> 社葬取扱規程とは、社葬対象者の基準や、執行する上で基本方針が明文化された社内規程のことです。内容・費用・運営組織など、慌ただしい中で一つひとつの決定を円滑に進めていくためのガイドラインとなります。中小企業などでは社葬取扱規程がないというところも少なくありません。まずは有無を確認し、なければこの機会に作成しましょう。 ■社葬取扱規程の参考例 <緊急連絡先名簿の作成> 万が一の際に速やかに通知を行うための名簿です。社葬の必要が出た場合、この名簿を基に、故人の生前の役職や立場を勘案して連絡先を決定します。■社内では○取締役○役員○相談役○顧問(税理士・弁護士を含む)○各部門の責任者など※社内伝達のフローも作成しておくと、便利です。■社外では○重要な取引先○主要株主○地域有力者(親交のある議員等)など※重要な取引先は、取引先と付き合いのある部門の責任者と相談しながら決めます。出来上がった名簿は、代表者の承認を取っておきましょう。 ■緊急連絡先名簿の参考例 <社葬の対象となる役員の経歴書の作成> 社葬では、故人の経歴を披露し、功績を讃えます。万が一の際、速やかに準備を進めるために用意しておきます。出生から現在までの経歴の他、関連企業の役員兼任の有無や公職の有無など、詳しく記載しておきます。遺影用の写真についても検討しておきましょう。○取材を受けた時の写真○社内で開催された各種式典時の写真などを利用するのも一案です。 ■役員の経歴書の参考例 <葬儀社候補の選定> 社葬は、専門的な知識・経験を要するため、また多くの方が参列するため、早い段階で選定しておくと安心です。社葬の方針や運営について早い段階で専門的なアドバイスを受けられます。 <葬儀社選びのポイント> やはり十分な実績とノウハウをもった葬儀社にお願いすべきです。葬儀社を検討する際のポイントの一例を紹介いたします。○創業年〇過去に施行した社葬の数や実例○葬祭ディレクターの在籍者数○年間の葬儀の施行件数(一般葬を含む)○地元での評判○要望に対してより良い提案がある○自社で社葬を行える斎場を持っているなど <全国儀式サービスでも社葬経験の豊富な葬儀社をご案内できます> ■全国儀式サービスの社葬の強み○社葬に対応した斎場を保有し、実際に数多くの社葬を執り行ってきた葬儀社を、全国でご紹介できます。○契約企業・団体からの、社葬のご相談実績が多くございます。○東京・神奈川では、法人会・青色申告会の会員様(経営者の方々)の葬儀支援に長年携わってきました。■ご相談・お問合せ全国儀式サービス コールセンター0120-491-49924時間365日対応(通話料・相談料・紹介料、無料です) 5-2.演出に関する準備 <経営者に関する内容> 社葬対象者のこれまでの功績を式典の中で伝えるためのものです。展示物や映像などで演出します。経営者に関する経歴書、写真や動画などの素材を事前に集めておきましょう。趣味や意外な一面が垣間見える写真などもあると、より良いです。 <企業に関する内容> 故人様と共に歩んできた企業の歴史も、社葬に欠かせません。社史や周年事業に関する広報物なども用意しておきましょう。新聞記事や表彰された時の賞状なども、探してみましょう。 もくじに戻る 6.まとめ:社葬のイメージが具体的に固まってきたら、葬儀社へ相談してみましょう 社葬は、一般個人の葬儀と違い、その内容から企業の今後の経営方針が推し量られる大切な儀式です。企業が費用を出して執り行うからこそ、意義のある社葬にしましょう。そのためにもまずは4つのポイントを抑えて、社葬に含めたい具体的なイメージを固めた上で、準備を進めていくことが大切です。社葬に備えるための4つのポイント1.社葬を行う意義2.社葬の形式3.社葬の費用4.社葬の流れある程度、内容が具体的になってきたら、葬儀社に相談してみましょう。 全国儀式サービスでも、ご相談を承ります。お気軽にご連絡ください。お急ぎの方はお電話でお問合せください。■電話全国儀式サービス コールセンター0120-491-49924時間365日対応(通話料・相談料・紹介料、無料です)■メールお問い合わせ・資料請求のページからご相談ください。■全国儀式サービスの社葬の強み○社葬に対応した斎場を保有し、実際に数多くの社葬を執り行ってきた葬儀社を、全国でご紹介できます。○契約企業・団体からの、社葬のご相談実績が多くございます。○東京・神奈川では、法人会・青色申告会の会員様(経営者の方々)の葬儀支援に長年携わってきました。
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葬儀 病院や自宅で亡くなった後の流れ|連絡や搬送、ご安置や葬儀の手配について
大切な人がご臨終を迎えられた後は、深い悲しみによって冷静ではいられない状態になることがしばしばです。しかし、そのような状態にあっても、通夜や葬儀の準備を始め、ご遺族が行わなけれならないことは多岐にわたります。特に病院でお亡くなりの場合、故人様を病院内に長く安置できない場合が多く、速やかな対応を求められます。そのため、このページでは大切な方のご臨終直後(当日~翌日)に行うことを紹介いたします。直後の流れを知っているだけでも動きが円滑になり、結果として良いお別れができることへとつながると思います。ご遺族が行うことを順番に紹介しておりますので、ぜひ一度ご確認ください。もし読み進めるのが心情的に辛いようであれば、ブックマークに登録して万が一の際に備えるか、家族の方に代わりに読んでもらうようにしてください。 【もくじ】 1.病院でお亡くなりの場合の流れ 1-1.故人様の搬送先を決める 1-2.葬儀社を手配する 1-3.死亡診断書を受け取る 1-4.菩提寺や親族、会社に連絡する 1-5.病院から故人様を搬送する 1-6.故人様を安置する 1-7.葬儀の日程を決定する 1-8.葬儀の詳細内容を決定する 2.自宅でお亡くなりの場合の流れ 2-1.かかりつけ医がいる場合 2-2.かかりつけ医がいない場合 3.その他の場合について ●旅行先や出張先でお亡くなりの場合 ●年末年始にお亡くなりの場合 ●生前に臓器提供や献体を希望していた場合 4.まとめ:お亡くなり直後の流れは、家族で確認しておくと安心です 1.病院でお亡くなりの場合の流れ <お亡くなり直後の流れ一覧> 1-1.故人様の搬送先を決める 1-2.葬儀社を手配する 1-3.死亡診断書を受け取る 1-4.菩提寺や親族、会社に連絡する 1-5.病院から故人様を搬送する 1-6.故人様を安置する 1-7.葬儀の日程を決定する 1-8.葬儀の詳細内容を決定する ※クリックすると詳細へ移動します。 1-1.故人様の搬送先を決める <最初に搬送先を決める理由> 多くの病院では霊安室(安置施設)がありますが、スペースに限りがあるため、故人様を病院内に長く安置できません。そのため、速やかな搬送が求められます。また、お亡くなりになった後24時間は火葬することができないため、故人様を安置する場所が必要となります。 <搬送先は一般的には自宅> ご自宅の場合は、仏間等、畳2枚分程度が確保できるお部屋に安置します。故人様の状態を保つために、安置するお部屋には出来れば空調設備があると良いです(特に夏期)。また入り口からお部屋までの動線も考慮しておきましょう(故人様を立てたりせず、横にした状態でお連れできると良いです)。なお、安置には最低でも畳2枚分必要です。これは故人様のための布団を敷き、枕元に「枕飾り」と呼ばれる祭壇を設置するためです。 ■枕飾り <自宅が難しい場合は安置施設を利用> マンション等にお住まいで故人様を部屋に運び込むのが難しい場合、または近所に亡くなったことを知られたくない場合には、安置施設を利用します。安置施設は、葬儀社が運営する施設や、民営の施設があります。 <それぞれの安置場所の特徴> ■自宅 面会時間:自由。 設備:冷房とドライアイスで故人様の状態を保つ。 斎場への移動:必要(通夜、葬儀・告別式を行う場合)。 火葬場へ移動:必要。 施設利用費:自宅のため無料。 自宅の場合、故人様と自由に面会できます。ただし、親族や近所の方がお参りに来る可能性があるため、心情的に自宅を留守にはできなくなります。■葬儀社の安置施設 面会時間:時間が決められている。 設備:専用の保冷設備がある。 面会用の部屋(安置室・霊安室)がある。 故人様に付き添い可能な部屋を備えている所もある。 斎場への移動:不要(斎場内にあるため)。 火葬場へ移動:必要。 施設利用費:多くの場合、有料(単価×日数)。 葬儀社の安置施設の場合、複数の故人様をお預かりする場合があるため、面会の時間帯に加えて、面会1回あたりの時間も決まっていることが一般的です(1回あたり20~30分程度。ただし故人様に一晩中付き添うことが可能な部屋を除く)。■民営の安置施設 面会時間:比較的自由。 設備:専用の保冷設備がある。 面会用の部屋(安置室・霊安室)がある。 故人様に付き添い可能な部屋を備えている所もある。 斎場への移動:必要(通夜、葬儀・告別式を行う場合)。 火葬場へ移動:必要。 施設利用費:有料(単価×日数)。 民営の安置施設は、主に通夜や葬儀・告別式を行わない方向けの、安置に特化した施設であることが多いです。都市部を中心に最近増えています。 <公営斎場の安置施設について> 公営斎場(火葬場)にも安置できる施設がありますが、故人様を納棺した後でなければ、預かってもらえません。そのため、故人様を事前に納棺する場所が必要となり、直接の搬送先には選べません。また公営斎場内の火葬場や式場を利用することを前提とした上での安置となります(施設によっては予約が必要な場合もあります)。面会の際は、複数の故人様が預けられた場所で行われますので、制約・制限がたくさんあることを考慮に入れておきましょう。■公営斎場(火葬場)の安置施設 面会時間:時間が決められている。 設備:公営斎場によって異なる。保冷庫またはドライアイスで故人様の状態を保つ。 斎場への移動:不要(斎場内にあるため)。 火葬場へ移動:不要(斎場に併設されているため)。 施設利用費:多くの場合有料。(葬儀社・民営に比べると安い。単価×日数)。 故人様または喪主様が市民であることが主たる条件です。 <搬送が長距離になる場合> 例えば病院と自宅が離れていて県をまたいで搬送する場合には、長距離の搬送になります。長距離になるほど、費用が高くなるので、搬送業者(葬儀社)を手配する時に、搬送料金を確認しておきましょう。 <参考:搬送料金の目安> 一般的には車庫から病院を経由して安置場所までの距離で決まります。10kmまでで約20,000円。以降10kmごとに数千円が加算されていきます。その他、搬送状況によっても加算されます。○深夜・早朝は割増料金が加算。○高速道路の通行は実費分が加算。○長距離搬送はドライアイスの使用費が加算される場合が多い(1回分約1万円)。〇搬送距離241km越える場合はドライバーが2名となり人件費も加算。 ■寝台車 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-2.葬儀社を手配する <葬儀社を手配する理由> 以下の理由から、葬儀社に搬送をお願いすることが一般的となっています。○24時間365日対応してくれる○搬送用の車(寝台車)を持っている○搬送に慣れている <手配する際に葬儀社へ伝えること> ○故人様のお名前、生年月日、年齢、性別、住所、電話番号○現在いる場所(病院)の名称、住所、電話番号○故人様の搬送先○ご連絡者の名前、住所、電話番号お客様の中には、深夜・早朝や祝日などに電話して良いか、気兼ねする方もいらっしゃいますが、葬儀社は24時間365日対応してくれますので、安心して連絡してください。 <事前に葬儀社を決めておくと安心> 故人様の搬送は、遺族が特定の葬儀社を指定しなければ、病院側が紹介してくれる葬儀社にお願いする場合がほとんどです。しかし、その流れで葬儀も依頼し、結果として必ずしも適した選択とは言えなかった場合も中にはあるようです。死に直面した遺族が、すぐに葬儀社を決定するのは難しいため、できれば危篤などの段階で、どこの葬儀社にお願いするか考えておきましょう。考えておけば、葬儀社探しに慌てることなく、故人様の安置までの流れがスムーズに進み、遺族の心理的負担も軽減されます。 <すぐに葬儀社を決められない場合> 故人様の搬送だけを病院側が紹介してくれた葬儀社に依頼するのも一案です。故人様を搬送する業者と、葬儀を施行する業者は同じでなくても構いません。取り急ぎ搬送だけを依頼し、その後、じっくりと葬儀社を検討することも可能です。 <全国儀式サービスを覚えておく> 「事前に考えておけば良い」と頭で分かっていても、なかなか行動に移すことが難しいのが現実です。そのため、「万が一の際は全国儀式サービスに依頼しよう」と心に留めておくだけでも構いません。全国儀式サービスは○日本の名立たる企業・団体の福利厚生として、葬儀をお手伝い・支援してきました。 契約企業・団体の一覧○30年に渡り築いてきた信用ある葬儀社網で迅速に対応いたします。 提携葬儀社の一覧○ご利用者様からもご満足の声をたくさんいただいております。 ご利用者様の声24時間365日、受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくお電話ください。ご依頼後、提携している葬儀社が、故人様をお迎えに上がります全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-3.死亡診断書を受け取る <死亡診断書について> 死亡診断書は、故人様の死亡確認をした医師が、死因・死亡時刻・死亡場所などを記載した書類です。死亡届と一体となっており、役所に提出する際に必要になります。死亡届を提出した後に渡される火葬許可証がないと、火葬ができません。 <原本の写しを複数枚とっておく> 死亡届(死亡診断書)を役所に提出すると原本は戻ってきません。葬儀後の諸手続きで必要となるため、必ず10枚程度コピーを取っておきましょう。なお病院で死亡診断書を再発行する際には費用が掛かります。金額は病院によって異なりますが、数千円くらい掛かるようです。再発行の前に念のため金額を確認しておくと安心です。■死亡診断書の写しが必要な手続き(一例)○年金受給権者死亡届(14日以内)○国民健康保険資格喪失届(14日以内)○介護保険資格喪失届(14日以内)○国民健康保険葬祭費支給申請書(2年以内)○国民年金の死亡一時金の請求(2年以内)○遺族厚生年金・遺族基礎年金の請求(5年以内)など生命保険の請求は、保険会社によって「原本での提出」や「所定用紙での提出」が必要な場合があります。その際には病院で診断書を発行してもらうことになります(有料)ので、保険会社に確認した上で準備を進めるのが確実です。 ■死亡届 ■死亡診断書 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-4.菩提寺や親族、会社に連絡する <基本は電話で行う> ご臨終の連絡は、電話が一番早く確実です。相手が電話に出ない、または電話できない状況にあれば、メールやLINEなどを活用します。 <親族へ連絡する> ①ご臨終の旨を端的に伝えます。②葬儀日程や場所については、「決まり次第すぐに連絡する」と伝えます。相手も心構えがしやすくなります。 <親族への連絡例(電話)> 儀式太郎の長男の一郎です。かねてから入院中だった父が本日息を引き取りましたので、まずはご連絡をさせていただきました。…ポイント①ご臨終の旨を端的に伝えるこれから自宅に連れて帰り、葬儀の打ち合わせを行います。日程や場所が決まり次第、追ってご連絡いたします。…ポイント②日程や場所は決まり次第伝える何かありましたら私の方に連絡をください。 <菩提寺へ連絡する> 菩提寺には、次のことを伝えます。①家族が亡くなったこと②葬儀に来ていただきたいこと③枕経をお願いしたいこと(僧侶のご都合を伺いながら)※①と②を伝えると、菩提寺の方がリードして詳細を聞いてくださることが多いです。詳細を聞いた上で戒名も授けてくださいます。※菩提寺…ご先祖のお墓がある寺院のこと。※枕経…安置した故人様の枕元でお経を読んでいただくこと。 <菩提寺へ連絡例(電話)> 儀式太郎の長男の一郎です。かねてから入院中だった父が本日息を引き取りました。…①家族が亡くなったことご住職に葬儀でのご供養(またはお勤め)をお願いしたいと思いまして、ご連絡させていただきました。これから葬儀社に火葬場や式場の空きを確認してもらいますが、まずはご住職のご都合を教えていただければと存じます。…②葬儀に来ていただきたいことまた可能でしたら、枕経もお願いしたいのですが、いかがでしょうか。…③枕経をお願いしたいこと(僧侶のご都合を伺いながら) <会社に連絡する> 会社には次のことを伝えます。①家族の誰が亡くなったのか②葬儀と諸手続きのために忌引き休暇を取得したいこと <会社への連絡例> 営業課の儀式一郎です。かねてから入院中だった父が本日息を引き取りました。…①家族の誰が亡くなったのか葬儀とその後の手続きなどのため、忌引き休暇をいただけますでしょうか。…②葬儀と諸手続きのために忌引き休暇を取得したいこと葬儀の日程や詳細は、これから自宅に搬送した後に決めていきます。業務の引継ぎなどについては改めてご相談させてください。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。 <補足:忌引き休暇について> ○取得方法について忌引き休暇の取得方法は会社や学校によって異なるため、会社であれば上司や人事課、学校であれば担任の教師に確認しましょう。〇忌引き日数の目安忌引き日数は、故人様との関係が深くなるにしたがって長くなります。亡くなった当日または翌日を1日目として計算するケースが多いようです。連絡した際に人事課に確認しましょう。 【参考:国家公務員の場合】配偶者:7日間父母:7日間子:5日間祖父母:3日間兄弟姉妹:3日間おじ・おば:1日間孫:1日間配偶者の父母:3日間配偶者の祖父母:1日間配偶者の兄弟姉妹:1日間子の配偶者:1日間兄弟姉妹の配偶者:1日間おじ・おばの配偶者:1日間※出典:人事院規則※「職員本人が代襲相続し、かつ、祭具等の継承を受ける場合」「職員と生計を一にしていた場合」を除く。 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-5.病院から故人様を搬送する 葬儀社が到着したら、故人様を寝台車に乗せて、安置場所へ向けて出発します。 <医療費の支払いについて> ほとんどの病院では、医療費や入院費の支払いは後日で良いとされています。出発までに、医師や看護師に支払いについて確認しておきましょう。 <寝台車に同乗する人について> 寝台車に同乗する人に決まりはありません。希望が有れば同乗できることが多いので、葬儀社に相談してみてください。車内のスペースの関係上、同乗できるのは1~2人となることが一般的です。寝台車は安置先までの搬送ですので、斎場などに安置する場合には、斎場からの帰宅手段も考えておきましょう。なお寝台車には同乗せず、葬儀社にお任せすることもできます。 <同乗しない人について> それ以外の同乗しないご家族は、自家用車や公共交通機関を利用します。 <補足①:自家用車での搬送について> 病院からの搬送は自家用車で行っても違法ではありません。ただし、故人様を寝かせた状態で搬送するためには、衛生面などで検討すべき事案が多いため、実際は葬儀社に依頼する方がほとんどです。 <補足②:死亡診断書の携帯について> 搬送時に死亡診断書を携帯しておくことは義務付けられていません。病院によってはその場で診断書を発行せず、後日発行するところもあります。しかし、搬送中に警察の検問や職務質問を受けた時に、死亡診断書を携帯していないと余計な時間がかかることがあるため、自家用車では搬送せず、葬儀社に依頼する方がほとんどです。 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-6.故人様を安置する <用意するもの(自宅で安置する場合)> ○着衣(病院で着せてくれた浴衣)○布団(シーツは葬儀社が用意することが多いです)○ドライアイス(葬儀社が準備します)○枕飾り一式(葬儀社が準備します)○お供え物(葬儀社に確認しましょう) <手順> ①ご安置する部屋を整理する。②故人様を布団の上に安置する。③故人様にドライアイスの処置をする。④故人様の枕元に枕飾りを設置する。安置の詳細は「亡くなった方を安置する時に必要なこと」をご覧ください。 ■枕飾り お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-7.葬儀の日程を決定する <決定する内容> ○喪主○日程(通夜、葬儀・告別式、火葬)○規模(参列者数)○場所(斎場)○形式(仏式・神式・キリスト教式等)葬儀社と打ち合わせを行って決めます。日程は、斎場・火葬場の空きと、宗教者・遺族の都合などを考慮して決定します。深夜・早朝にお亡くなりになった場合や、喪主が疲れている場合は、日程決定のみで一度打ち切り、時間をあらためて葬儀内容の詳細を決めていきます。 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る 1-8.葬儀の詳細内容を決定する <決定する内容> ○予算 ※必ず伝えましょう。 ○故人様に関する事柄や要望 ・故人様の生年月日 ・故人様の好み ・故人様が葬儀に望んだこと ・葬儀に希望すること など ※必ず伝えましょう。○内容 ・祭壇(花祭壇・白木祭壇) ・棺 ・骨壺 ・料理(通夜振る舞い・精進落とし) ・返礼品(会葬返礼品・香典返し) ・供花 ・遺影写真 など <打合せの際に用意・確認しておくもの> ○印鑑・朱肉○遺影に使う写真(紙またはデータ)○宗教・宗派の確認○宗教者の都合(または宗教者の連絡先)○戒名〇家紋(葬儀看板・高張提灯・会葬礼状などに用いられます)※高張提灯:斎場の入口に飾る提灯※葬儀看板:斎場を案内する立て看板 <ご臨終から安置までに約2時間、打合せに数時間が掛かる> 病院での処置にかける時間や、搬送距離などによっても異なりますが、故人様を安置するまでの内容が、わずか2時間で進行していきます。そして、お亡くなりになった時間にもよりますが、安置した後、その流れで葬儀の打合せを行います。事前に準備していない場合、打合せで内容が決まるまでに2~3時間かかるのが通常です。 お亡くなり直後の流れ一覧に戻る もくじに戻る 2.自宅でお亡くなりの場合の流れ 2-1.かかりつけ医がいる場合 <かかりつけ医とは> かかりつけ医は、普段から診察をお願いしている医師のことで、通常、以下のどちらかに該当する場合を指します。①病気で定期的に通院している場合②自宅療養中で訪問医療を受けている場合 <24時間以内にかかりつけ医の診察を受けている場合は、その医師に連絡する> 〇連絡時に伝える内容 ・故人様の氏名 ・住所 ・電話番号 ・診察券番号 ・現在の状況○その後の流れ かかりつけ医が到着後、状態を見て、死因を特定し、事件性がなければ、死亡診断書を発行してくれます。 死亡診断書を受け取った後は葬儀社に連絡して、故人様をご安置し直し、枕飾りなどの準備をします。 「死因を特定できない場合」「かかりつけ医の訪問が難しい場合」は、警察に連絡します。 警察が到着した後の流れは、2-2.かかりつけ医がいない場合をご覧ください。 <24時間以内にかかりつけ医の診察を受けていない場合は、119番(救急)または110番(警察)に連絡する> 詳細は、2-2.かかりつけ医がいない場合をご覧ください。 2-2.かかりつけ医がいない場合 <救急車を呼ぶか、警察を呼ぶか検討する> ○救急車を呼ぶ場合 生死が判断できない時 ・朝起きたら息をしていなかった ・帰宅したら風呂場で倒れていた など○警察を呼ぶ場合 明らかに亡くなっていると分かる時 ・死後数日が経過していると思われる ・事故死や自死 ・不自然な点があり、事件性が疑われる など※明らかに亡くなっている場合の注意点 亡くなっている人を絶対に動かしてはいけません。 警察および監察医の検査対象となりますので、ご遺体もご遺体の側にある物も動かさないようにしましょう。 大切な家族を失い、さらに警察への対応で精神的に大きな負担となることが予想されます。 <連絡する> 1)119番(救急)に連絡した場合○連絡時に伝える内容 ・連絡者のお名前 ・自宅の住所 ・連絡者の電話番号 ・現在の状況○その後の流れ 救急車が病院まで搬送します 救急隊員が状態を確認し、亡くなっている場合は、故人様を動かさないままにして、救急隊員から警察に連絡します。 警察が到着した後の流れは「2)110番(警察)に連絡した場合」をご覧ください。2)110番(警察)に連絡した場合〇連絡時に伝える内容 ・連絡者のお名前 ・自宅の住所 ・連絡者の電話番号 ・現在の状況〇その後の流れ①警察が捜査・検視を行う。 ・現場検証および事情聴取を行う。 ・検視…事件性の有無を調べること。②検視で事件性が無い場合は「検案」 警察の嘱託医または監察医が検案を行います。 ・検案…体表を検査して死因を調べること。②-A:「検案」で死因が特定された場合 死体検案書が発行されます。 ・死体検案書…死亡診断書と同じ効力を持ち、死亡届の手続き必要になる大切な書類。 死因特定後、故人様はご遺族の元に引き渡されます。葬儀社に連絡して搬送を依頼し、故人様を安置した後に葬儀の打合せを行います。②-B:「検案」で死因が特定されない場合 監察医が解剖を行います(行政解剖)。 ・解剖…体内を検査して死因を調べること。 死因特定後、死亡検案書が発効され、故人様は遺族の元に引き渡されます。③検視で事件性が疑われる場合、 監察医が解剖を行います(司法解剖)。 もくじに戻る 3.その他の場合について 場合ごとに記事をご用意しておりますので、そちらをご覧ください。 旅行先や出張先でお亡くなりの場合 年末年始にお亡くなりの場合 生前に臓器提供や献体を希望していた場合 もくじに戻る 4.まとめ:お亡くなり直後の流れは、家族で確認しておくと安心です 大切な方がお亡くなりになった直後は、冷静ではいられない状態の中で、一つひとつ判断して進めなければなりません。<お亡くなり直後の流れ一覧>①故人様の搬送先を決める②葬儀社を手配する③死亡診断書を受け取る④菩提寺や親族、会社に連絡する⑤病院を出て故人様を搬送する⑥故人様を安置する⑦葬儀の打合せを行うそのため、家族で相談しながら進めていくと確実です。事前に考えておけば良いと分かっていても、なかなか行動に移すことが難しい場合は、「万が一の際は全国儀式サービスに連絡しよう」と心に留めておくだけで構いません。24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する 一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 年末年始に家族がお亡くなりになった場合|流れや葬儀の手配、注意点について紹介
12月は寒さが一段と厳しくなり、一年の中でもお亡くなりになる方が多い時期となります。葬儀について経験が少ない上に、「年末年始に家族が亡くなってしまったら、どうしたら良いの?」と、さらに不安になっている方もいらっしゃると思います。ここでは「年末年始にお亡くなりになった場合の葬儀の手配」について、紹介します。流れに沿って、注意点を交えながらお伝えします。 【もくじ】 1.お亡くなりになった後の流れ 2.年末年始でも変わらないこと 3.年末年始のため、通常と変わること 4.まとめ:年末年始でも、お亡くなりになった日に合わせて調整しましょう 1.お亡くなりになった後の流れ 1-1流れの一覧 <お亡くなり当日> ①故人様の搬送先を決める 注意点 ●病院は年中無休のため、すぐに故人様の搬送を求められる 対応策 ●搬送先を危篤の段階で検討しておく (年末年始は安置施設がおすすめ) ●搬送は葬儀社に依頼する (葬儀社は年中無休のため、すぐに対応してくれる)②葬儀社を手配する③故人様を搬送する④故人様を安置する <お亡くなり当日または翌日> ⑤葬儀の打ち合わせをする 注意点 ●火葬場は年末年始に休業日がある ●宗教者は年末年始に多忙である ●状況により、葬儀・火葬が死後1週間以上後になる場合がある ●葬儀・火葬の日程に合わせて、故人様を1週間以上も安置する場合がある ●年末年始は、参列してほしい人に予定が入っていることが多い 対応策 ●菩提寺に危篤の段階で相談しておく ●葬儀社に危篤の段階で相談しておく ●参列してほしい人が多く欠席する場合があることも理解して進める ●松の内を過ぎた後に葬儀を行うのも一案⑥訃報の連絡をする⑦葬儀の準備をする <火葬の日程と宗教者の都合で決まる> ⑧通夜を執り行う⑨葬儀・告別式を執り行う⑩火葬を行う 推奨 ●金融機関が混み合う前に、まとまった現金を用意しておく①〜⑦の葬儀を手配するまでは、通常時と同じ日程です。⑧〜⑩の儀式を執り行う日程は、年末年始のため、大きく変わる場合があります。 もくじに戻る 2.年末年始でも変わらないこと 2-1病院は年中無休のため、すぐに故人様の搬送を求められる <病院側に配慮した対応> お亡くなりになった後、故人様は病院の霊安室に運ばれ、安置されます。しかし、霊安室はスペースに限りがあり、長く安置することができません。そのため、深夜・早朝、年末年始に関わらず、病院から故人様を安置できる場所へ、すぐに搬送するように求められることが通常となっています。 <補足:火葬のみをお考えの場合> お亡くなりになった後24時間は、法律により火葬することができません。そのため、通夜および葬儀・告別式を行わない場合でも、火葬の日程まで、故人様をどこかに安置する必要があります。 <故人様の搬送先について> ○一般的には自宅 ・仏間またはスペースを確保できる部屋○難しい場合は安置施設 ・マンションで運び込むのが難しい場合 ・近所に知られたくない場合○年末年始に関しては安置施設がおすすめ ・保冷設備が整っている ・故人様を少人数で見守る場合の負担減 ・公営・民営・葬儀社直営などがある ※詳細は3-4安置施設での安置がおすすめをご覧ください。 お亡くなり後の流れに戻る 2-2葬儀社は年中無休のため、すぐに対応してくれる <故人様の搬送は、葬儀社に依頼する> 葬儀社は搬送の専用車両を持っており、運転にも慣れています。そのため葬儀社に任せるのが安心です。実際、年中無休のため、すぐに故人様をお迎えにきてくれます。なお遺族が特定の葬儀社を指定しなければ、病院側が紹介してくれます。しかし、結果的に必ずしも適した選択とは言えなかった場合も中にはあるようです。また、格安を謳ったインターネット専門業者を通して依頼した場合にも、最小限に抑えたサービスが影響して、日程の調整不足で菩提寺とのトラブルに発展したケースがあるようです。上記のような点に注意しながら、できれば危篤の段階で検討しておくと、万が一の際に慌てなくて済みます。 <補足:全国儀式サービスでも葬儀社を手配できます> コールセンターは24時間365日ご相談・ご依頼を承っております。日本全国で葬儀社を手配できます。担当する葬儀社は、その地域に根差した、長年の信用がある葬儀社です。故人様の状態や遺族の要望をお伺いして、適切なアドバイスをしながら、一緒に準備を進めてくれます。年末年始、万が一の際はご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター0120-421-499(通話料・相談料・紹介料無料) もくじに戻る 3.年末年始のため、通常と変わること 3-1火葬場は年末年始に休業日がある <年末年始の休業日> 全国的に休業している日○1月1日友引の日(各自治体で対応が分かれる)○令和3年12月31日○令和4年1月5日※友引は「友を引く」という意味から、火葬を避け、休業日とする自治体が多い傾向にあります。参考:令和3年末~令和4年始における、東京都の各市区町村の火葬場○お正月の三が日…休業○年末年始の友引の日…対応が分かれる。年末年始の火葬場の休業日は、葬儀社が把握していますが、市役所等の自治体のウェブサイトでも確認することができます。 <年内の最終営業日と年明けは混む> 12月はお亡くなりになる人が多い一方で年末年始の休業があるため、通常とは違い、予約で混み合います。葬儀は火葬の日程に合わせて行うため、火葬の日程次第で、それまでの日程・準備も変わってくることを理解しておきましょう。 お亡くなり後の流れに戻る 3-2宗教者は年末年始に多忙である <寺院・神社は特に忙しい時期> 寺院は、年末年始、除夜の鐘や初詣の対応のため、忙しくしています。日本の葬儀の9割以上が、仏教による葬儀です。宗教者(僧侶)に葬儀に来ていただけるかという点も、葬儀の日程調整に大きく影響します。 <菩提寺がある方は早い段階で相談しておく> 菩提寺(ぼだいじ:ご先祖のお墓がある寺院)がある方は、危篤の状態になった時など、早い段階で相談しておきましょう。菩提寺側も、万が一の際に都合を合わせやすくなります。 お亡くなり後の流れに戻る 3-3状況により、葬儀・火葬が死後1週間以上後になる場合がある <火葬場の予約と宗教者の都合で決まる> 例:年末にお亡くなりになった場合○年末に火葬を予約できない○年末に宗教者の都合がつかない時には、新年を迎えてから葬儀・火葬を行うことになります。令和4年の東京都のように、お正月三が日に火葬場がお休みのところでは、4日以降は予約でいっぱいになることが予想され、結果的に葬儀が死後1週間以上後になることも少なくありません。 <葬儀社に早い段階で相談しておく> 葬儀・火葬の日程は、お亡くなりになった後でしか調整できません。しかし、それ以外のこと(内容や予算等)については、葬儀社へ事前に相談しておくことができます。万が一の際に冷静でいられない状態の中で物事を判断していくよりは、安心して進められると思います。また事前に相談しておくことで、葬儀社からアドバイスを受けることもできます。 お亡くなり後の流れに戻る 3-4葬儀の日程に合わせて、故人様を1週間以上も安置する場合がある <安置期間が延びると費用もかかる> 葬儀の日程が後ろに延びると、故人様を安置する期間もそれに合わせて長くなります。安置する期間が長くなると、その分だけ、安置に関する費用がかかることを理解しておきましょう。■安置施設で安置する場合○安置施設の使用料(日数分)○ドライアイスの使用料(日数分)■自宅で安置する場合○ドライアイスの使用料(日数分) <安置が延びると精神的な負担も増える> 通常より長い期間安置していると、年末年始のお祝いムードの中で喪に服することになるため、精神的な負担になることがあります。そういう場合は、「故人様と向き合う時間が増えた」と前向きに考えることが大切です。 <安置施設での安置がおすすめ> ○保冷設備が整っている安置施設では、温度管理の行き届いた保冷庫で故人様の状態を保ちます。自宅は、季節柄、暖房を使用するため部屋が暖かく、安置に向いていません。早い段階で納棺する等、故人様の状態を保つための配慮が必要になります。○故人様を少人数で見守る場合の負担減自宅で故人様を長く安置する場合、故人様の付き添いを、遺族が交代で行います。その際に、少人数では体力的に負担が出てしまいます。その負担を減らすためにも有効です。 お亡くなり後の流れに戻る 3-5年末年始は、参列してほしい人に予定が入っていることが多い <連絡に配慮する> 菩提寺の時と同様に、出来れば危篤の段階で連絡しておきましょう。万が一の際に、予定を合わせやすくなります。年末年始は忙しいため、場合によっては電話がつながらないこともあります。メールなども用いて知らせるようにします。 <参列者の移動・宿泊にも配慮する> 参列者は必要に応じて、移動手段や宿泊の手配をすることになります。年末年始のため、交通費・宿泊費が通常時より高くなります。また席・部屋の確保も難しくなります。 <参列してほしい人が多く欠席する場合があることも理解して進める> 帰郷・家族の集まり・県外への旅行など、イベントと葬儀の日程が同日になることは多々あります。そのため、年末年始は参列してほしい人が多く欠席し、想定より少ない参列者の中で葬儀を行うことも十分あると理解しておきましょう。 <松の内を過ぎた後に葬儀を行うのも一案> 故人様を1週間~10日間安置した後に葬儀を行う以外にも、故人様の身体が傷まない内に火葬だけを先に行い、後日あらためて遺骨の状態で葬儀を行う方法もあります。その場合、忌明け(四十九日)の前までに葬儀を行うことが一般的です。 お亡くなり後の流れに戻る 3-6金融機関が混み合う前に、まとまった現金を用意しておく <現金払いが必要なものがある> ○火葬料○お布施(菩提寺ではないお寺の僧侶を手配した場合)○交通費(タクシー移動を想定しておく)など参考:年末年始に多い急死の検案料は、現金払いになるお餅を喉に詰まらせての窒息死や、ヒートショックによる入浴中の突然死などは、検案になるのが一般的です。その際には検案料が発生し、遺族が負担し、現金払いとなります。※検案(けんあん):警察による検視で事件性がない場合に、警察の嘱託医または監察医が体表を検査して死因を調べること。 <年末年始の営業状況に注意しておく> 年末は特に金融機関の窓口・ATMが混み合います。営業時間が短縮されることもあります。また地方の郷里に戻って葬儀を行う場合、いつも利用している銀行が近くに無い場合があります。コンビニのATMを利用する場合も、ご利用の銀行が対応しているか、あらかじめ確認しておきましょう。 もくじに戻る 4.まとめ:年末年始でも、お亡くなりになった日に合わせて調整しましょう お亡くなりになる日を選ぶことはできないため、亡くなった日時に合わせて日程調整するしかありません。年末年始に特有な状況を理解して、事前にできることを行いましょう。<年末年始に特有な状況>●火葬場は年末年始に休業日がある。●宗教者は年末年始に多忙である。●状況により、葬儀・火葬が死後1週間以上後になる場合がある。●葬儀・火葬の日程に合わせて、故人様を1週間以上も安置する場合がある。●年末年始は、参列してほしい人に予定が入っていることが多い。<事前にできること>○葬儀社を検討する。○菩提寺に危篤の段階で相談する。○親族や知人・友人に危篤を知らせる。○まとまった現金を用意しておく。もし、葬儀が年越しした後になった場合は、割り切って「故人様と向き合う時間が増えた」と前向きに考えましょう。<全国儀式サービスも年末年始に葬儀を手配できます>毎年、年末年始に日本全国からお問い合わせをいただいております。コールセンターは年末年始も変わらず、24時間365日ご相談・ご依頼を承っております。日本全国で葬儀社を手配できます。万が一の際はご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する 一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 神道の葬儀(神式の葬儀・神葬祭)について|意味や行う場所、流れ等を紹介
2021年12月13日更新全国儀式サービスでは、ご利用者様の全体の約3%が、神道の葬儀を執り行っていらっしゃいます。実際に神道の葬儀を執り行う際には、神官や葬儀社にリードしてもらいながら、進めることになりますが、あらかじめ、その意味や内容について知っておくと、安心です。ここでは、神道の葬儀で行われることを、流れに沿って紹介します。普段聞きなれない言葉の読み方や意味も併せて説明します。 【もくじ】 1.神道の葬儀を行う意味 2.神道の葬儀を行う場所 3.神道の葬儀の手配について 4.神道の葬儀の流れ 5.まとめ:神道では数多い儀式が行われます。流れを把握して臨むと安心です。 1.神道の葬儀を行う意味 故人様に家を見守っていただく儀式 神道では、亡くなった人の魂は、遺体から離れて、産土神(うぶすながみ:その人が生まれた土地の守護神。氏神)の森に帰っていくとされています。そして子孫を見守り、盆と正月に帰ってくるものと言われています。神道の葬儀は、故人様を家の守護神として祀り、子孫を見守っていただくための儀式です。 もくじに戻る 2.神道の葬儀を行う場所 神道の葬儀は、斎場か自宅で行う 神道では、死は穢れ(けがれ)と考えられているため、神聖な場所である神社では、葬儀を行いません。 もくじに戻る 3.神道の葬儀の手配について 葬儀社に依頼する 神聖な場所である神社では、葬儀を行わないため、葬儀社に葬儀を依頼するのが一般的です。依頼する際には、神道で葬儀を行う旨を伝えます。そうすると葬儀社が、葬具・葬場の準備のいっさいを代行してくれます。神官の手配もしてくれます。もし、あなたが神社の氏子である場合、神官の手配は自分で行い、その神社に依頼します。霊璽(れいじ:仏教での位牌にあたる)、銘旗(めいき:死者の名前を書いた旗)、墓標への筆書きも併せて依頼します。 <補足1:これまで仏式の葬儀を行っていた方は注意が必要> これまで仏式の葬儀を行っていた方も、希望すれば、神道の葬儀を行うことができますが、菩提寺などのお寺が管理するお墓には納骨することが出来なくなります。そのため、公営・民営の墓地などに納骨することになりますので、注意しておきましょう。 もくじに戻る 4.神道の葬儀の流れ 全体の流れ 神道では数多い儀式が執り行われます。 (1)帰幽奉告の儀 きゆうほうこくのぎ (2)枕直しの儀 (3)納棺の儀 (4)柩前日供の儀 きゅうぜんにっくのぎ (5)通夜祭 (6)遷霊祭 せんれいさい (7)葬場祭 そうじょうさい (8)発柩祭 はっきゅうさい (9)後祓いの儀 あとばらいのぎ (10)火葬祭 (11)帰家祭 きかさい (12)埋葬祭 ※クリックすると、詳細へ移動します。 (1)帰幽奉告の儀 きゆうほうこくのぎ 神道では、人が亡くなることを帰幽(きゆう)と言います。家族が亡くなったら、神棚の扉を閉め白紙で封じます。その後、祖霊舎(それいしゃ:仏教での仏壇にあたる)に報告をします。 ■流れ①神棚を閉じます。②社の手前に白紙を貼ります。③祖霊舎に、誰それが死んだということを報告します。 <補足2:神道における「死」について> 神道では死を穢れとしており、その穢れが神様に及ばないように神棚を封じます。神棚封じは忌明け(神道では五十日祭が一般的)まで行います。この間はお神酒などもお供えせず、日々の礼拝もしません。故人様が信仰していた神社があれば、そこにも亡くなったことを報告します。この報告は喪に服していない人が代行します。神道では、死者の家族は忌明けまで神社に入ることができないからです。 神道の葬儀の流れに戻る (2)枕直しの儀 近親者が集まり、故人様を安置します。 ■流れ①故人様を、安置する部屋(殯室:ひんしつ)へ移します。②北枕か上座を頭にして寝かせ、白布で顔を覆います。③枕元に白張りの枕屏風を立て、案と呼ぶ小机に守り刀をのせます。女性は鏡でも構いません。④燈明を点じ、遺族や近親者が故人を囲んで安らかな眠りを祈ります。 神道の葬儀の流れに戻る (3)納棺の儀 末期の水、遺体のお清め、死化粧などは、仏式と同じです。詳しくは 納棺 の記事をご参考ください。故人様には、神衣(かんみそ:仏式での死装束のこと)という納棺用の衣装を着せ、白足袋を履かせます。故人様を棺に納め、周りを花で飾ったら、柩を白い布で覆い、祭壇に安置します。そして、手を清めて拝礼します。 神道の葬儀の流れに戻る (4)柩前日供の儀 きゅうぜんにっくのぎ 柩の前に、供物を供えます。時間が間に合えば、遺影も一緒に飾ります。納棺してから出棺(神道では「発柩:はっきゅう」と言う)まで、毎日朝と夕方に、故人が生前好んだ食べ物を案にのせて柩の前に供え、拝礼します。 ■魚や肉などを供える場合は、取れたての新しいものにします。 神道の葬儀の流れに戻る (5)通夜祭 通夜祭は葬場祭の前夜に行われます。亡くなってから葬儀を行うまでの間、故人様に生前同様の礼を尽くし、奉仕するための儀式です。 ■流れ①斎主(神主)、喪主、遺族の順に手水の儀(ちょうずのぎ)を行って着席します。②斎主が一拝して、全員がこれにならって一拝したあと、斎主が祭詞をあげます。③楽員によって誄歌(るいか:死者の生前の功徳をほめたたえ、その死を悼む歌)が奏楽されます。④斎主、喪主、家族・親族が次々に玉串を捧げて拝礼して終わります。※席次の決め方や玉串を捧げる順番などについては、仏式の場合と同じです。 神道の葬儀の流れに戻る (6)遷霊祭 せんれいさい 遷霊祭は通夜式とは別の儀式ですが、現在は通夜祭に引き続いて行うことが多くなっています。遷霊祭は御魂(みたま)移しともいい、御魂を故人の姓名と生年月日などを書いた、霊璽(れいじ:仏教での位牌にあたる)に移す儀式です。 ■流れ①家中の明かりを消し、神官は「故人の御魂が霊璽に移るように」と、遷霊祭詞を唱えます。②その霊璽を柩にかざして「おー」という声をかけると、故人の御魂が霊璽に入ったものとされます。③霊璽は案に戻します。④部屋の明かりをつけ、神官が遷霊祭詞を奏上し、神官以下一同が玉串をささげ拝礼します。通夜祭、遷霊祭が終わると、故人を偲んで酒食のもてなしが行われます。これは直会(なおらい)と呼ばれます。食事は生ものでも構いません。ただし、神道では喪家で火を使って調理することを禁じているので、仕出しなどをとることが多いようです。 <補足3:手水の儀(ちょうずのぎ)> 手水の儀は、祭事に入る前に手を洗って清める手法です。 ■手順①桶の水を柄杓(ひしゃく)ですくって、左手を洗います。②同じようにして右手を洗います。③左手で水を受けて軽く口をすすぎます。もう一度左手を洗います。柄杓に水を流して伏せて置きます。④懐紙(かいし)で口と手を拭きます。なお、手水奉仕を受ける場合は、以下の手順で行います。①両手に水を受けて洗います。②両手に水を受けて軽く口をすすぎます。③もう一度両手に水を受けて洗います。④懐紙(かいし)で口と手を拭きます。最近ではこの手水の儀は、手洗いだけに略することが多くなりました。 <補足4:玉串の捧げ方> 玉串を捧げることを、玉串奉奠(たまぐしほうてん)と言います。玉串とは、榊の枝に紙垂(しで)と呼ばれる紙片をつけたものです。玉串をお盆の代わりにし、それに自分の真心をのせて捧げるという意味があります。仏式における焼香にあたります。 ■手順①神官に一礼して、両手で玉串を受け取ります。右手は玉串の根元を上から包むように、左手は枝先を下から添えるようにして、胸の高さで持ちます。②祭壇に進み、一礼します。③右手で持っている玉串の根元を手前にして、玉串を身体に対して縦にします。次に根元を左手に持ち替え、根元が祭壇に向くように、右回りに半回転させます。根元を祭壇に向けて玉串案(玉串をのせる台)の上に置きます。④二礼し、忍手(しのびて:音を立てない柏手)を二回打ち、最後にもう一度一礼します。 神道の葬儀の流れに戻る (7)葬場祭 そうじょうさい 仏式の葬儀・告別式にあたります。 ■流れ①手水の儀 参列者一同、手水の儀をしてから着席します。②神官入場 一同起立して神官を迎えます。③開式の辞 司会者が開式の辞を述べます。④修祓の儀 斎主が修祓(しゅばつ:斎場、供物、参列者を祓い清める)を行います。 一同は起立し、深く頭を下げます。⑤献饌・献幣(けんせん・けんぺい) 奏楽のうちに、副斎主が神饌(しんせん:飲食物)と幣帛(へいはく:神饌以外のお供え物)を供えます。⑥祭詞奏上 斎主が祭詞を奏上、その中で、故人の略歴、業績、人柄などを述べ、故人の霊が守護神となって、遺族を守るようにと祈ります。⑦弔辞拝受・弔電紹介 楽員が霊を慰める誄歌(るいか)を奏する中で、弔辞・弔電の披露をします。⑧玉串奉奠(たまぐしほうてん) 斎主、喪主、以下順に玉串を捧げ、拝礼します。一般弔問者は着席順に途切れないように祭壇に進みます。 なお、仏式の葬儀と同様に、一般弔問者の玉串奉奠を告別式として、葬場祭と区別して行うことがあります。⑨撤饌・撤帛(てっせん・てっぺい) 斎主が一拝して、一同これにならいます。奏楽のうちに、副斎主が神饌や幣帛を下げます。⑩神官退場 一同が頭を下げる中で神官は退場します。⑪閉式の辞 司会者が葬場祭の終わりを告げます。 <補足5:式場内の配置について> 葬場祭の式場では、祭壇の脇の一番高い所へ左右に楽員と神官の席が設けられます。祭壇の下には、向かって右に喪主と遺族や近親者、左に葬儀係、後ろに一般参列者が着席します。※地域によって異なります。柩は正面の中央に安置し、祭場の周囲に忌竹を立て、しめ縄を張り、鯨幕を張ります。柩の後ろには故人姓名を書いた銘旗を立て、柩の前に遺影を置き、燈明、榊、供物などを飾ります。 神道の葬儀の流れに戻る (8)発柩祭 はっきゅうさい 出棺祭ともいいます。遺族や近親者は、故人様と最後のお別れをして、遺族が釘打ちを行い、柩を霊柩車に運びます。ここで喪主または親族代表のお礼の挨拶があるのは仏式と同じです。 神道の葬儀の流れに戻る (9)後祓いの儀 あとばらいのぎ 祓除の儀(ふつじょのぎ)ともいいます。出棺の後、残った親類・世話人は、祭壇を取り外し、家の内外を掃き清めて、修祓の神官に、家の内外と関係者全員を祓い清めてもらいます。それから仮霊舎(かりみたまや)を設け、榊と花を飾り、清めのための水や塩を用意して遺骨を迎えます。斎場での葬儀が増えるにつれ、後祓いの儀は省略されることが多くなりました。 神道の葬儀の流れに戻る (10)火葬祭 火葬場に着いて、かまに柩を納めると、神官が祭詞(さいし)を奏上して、玉串をささげて拝礼します。 神道の葬儀の流れに戻る (11)帰家祭 きかさい 仏式の遺骨迎えにあたります。遺骨が着くと、喪主以下全員がお祓いをしてもらった後、入り口で手を洗って塩をまいて清め、帰家祭に入ります。仮霊舎には霊璽を置いて祭り、遺骨は脇に置きます。修祓、献饌、玉串奉奠などの儀式を行います。神道の葬儀が終わると、仏式の法事・法要にあたる霊祭が行われます。翌日祭、10日ごとに十日祭、五十日祭、百日祭、式年祭(一年、三年、五年…)が行われます。近年は火葬場から葬儀場に戻った時に、帰家祭と併せて十日祭まで行われることが増えてきました。その後、仏式の精進落としと同様に直会(なおらい)が行われます。 神道の葬儀の流れに戻る (12)埋葬祭 仏式の納骨にあたります。一般的に三十日祭から五十日祭の間に行われます。 <補足6:忌明けについて> 五十日祭を終えると、翌日には清祓の儀(せいばつのぎ)が行われて忌明けとなり、神棚、祖霊舎に貼ってあった白紙を取り除きます。祖霊舎に、霊璽(れいじ)を祖先の霊と共に祭ります。霊璽は、仏式の位牌にあたります。神官が下記のように書いてくれます。表には、故人様の諡(おくりな:仏教での戒名にあたる)が書かれます。諡は、性別と享年によって異なります。また裏には「◯年◯月◯日 帰幽享年◯歳」が書かれます。 もくじに戻る 5.まとめ:神道の葬儀では、数多い儀式が行われます。流れを把握して臨むと安心です。 神道の葬儀は、故人様を家の守護神として祀り、子孫を見守っていただくための儀式です。その葬儀では数多い儀式が執り行われます。<神道の葬儀の流れ 一覧>①帰幽奉告の儀(きゆうほうこくのぎ)②枕直しの儀③納棺の儀④柩前日供の儀(きゅうぜんにっくのぎ)⑤通夜祭⑥遷霊祭(せんれいさい)⑦葬場祭(そうじょうさい)⑧発柩祭(はっきゅうさい)⑨後祓いの儀(あとばらいのぎ)⑩火葬祭⑪帰家祭(きかさい)⑫埋葬祭その進め方について理解しておくと安心して葬儀を執り行えると思います。また儀式の際に、手水の儀(ちょうずのぎ)や玉串奉奠(たまぐしほうてん)を行うことも特徴です。手順について理解しておきましょう。全国儀式サービスでご紹介する葬儀社は、地域で長年の実績があり、神道の葬儀にも多くの実績がございます。万が一の際には、安心してご相談ください。 24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 通夜について|喪主として知っておく通夜の意味や流れ・挨拶など
通夜は「故人様と過ごす最後の夜」または「最後の夜に行う儀式」のことを指します。 納棺(故人様に直に触れられる最後の機会)を経て、通夜では、故人様と一緒に最後の夜を過ごし、ご冥福を祈ります。 「葬儀・告別式とはどう違うの?」「具体的にどのような流れで行うの?」「喪主は何をすればいいの?」 このページでは、通夜に関するそういった疑問にお答えします。 一つひとつ疑問を解決していくことで、あなたが喪主として務めを果たすための一助になればと思います。 【もくじ】 1.通夜について 1-1.通夜を行う意味 1-2.喪主の務めと役割 1-3.通夜での服装 1-4.通夜を行う時間 1-5.通夜を行う場所 2.通夜の流れと挨拶 2-1.通夜の会場に到着 2-2.葬儀社との打ち合わせ 2-3.参列者の受付開始 2-4.一同着席 2-5.僧侶の入場 2-6.開会 2-7.読経 2-8.焼香 2-9.僧侶の退場(挨拶例あり) 2-10.通夜終了(挨拶例あり) 2-11.通夜振る舞い 2-12.通夜振る舞い終了(挨拶例あり) 2-13.終了後の流れ 3.まとめ:周囲の協力を得ながら、故人様の側で喪主としての務めを立派に果たしましょう。 1.通夜について 1-1.通夜を行う意味 <葬儀・告別式とは意味が異なる> 通夜遺族や近親者が故人様に付き添い、最後の夜を過ごすことを言います。通夜では「故人様の心身を浄化し、仏になる心構えを教え諭す」ために、僧侶がお経を読みます。これは、ご臨終直後に僧侶が読む「枕経」を起源としています。ろうそくと線香の火を絶やさないように、遺族と近親者が交代で起きて、夜通しで番をするのが本来の形式でした。 葬儀遺族や近親者が、故人様のご冥福を祈る、宗教的な儀式です。葬儀では「故人様を仏の弟子として、仏の世界へ導く」ために、僧侶がお経を読みます。 告別式故人様の友人や知人など、故人様とご縁のあった方々が集まって、最後のお別れをする社会的な儀式です。※最近では、葬儀と告別式が一緒に行われるのが一般的です。※僧侶が読むお経は、宗教・宗派によって内容が異なります。 <近年、通夜の形式が変化> 本来「習わし」であった通夜は、年月を経て次第に「儀式」化してきました。○遺族と近親者に加えて、故人様の友人や知人、近隣の人も多く弔問するようになる。○弔問客には、通夜振る舞い(飲食のおもてなし)を行う。○時間も、夜通しではなく、全体で2時間程度と短くなる。※通夜振る舞いは、元々行わない地域もあります。形式が変化したのは、以下の理由が挙げられます。○宗教的な観念が薄れてきた。○自宅葬から斎場葬へと変わり、火災予防の観点から夜通しが難しくなった。 <長寿化・コロナ禍で、さらに通夜の形式が変化> 長寿化により、弔問客の多くが高齢者というケースも増えてきました。そのため、高齢者の体力面を考慮し、2日足を運ばせることを避けて、通夜を行わない「一日葬」が選ばれるようになってきています。またコロナ禍により、密閉・密集・密接を避けるための対応が取られるようになりました。例えば○遺族と近親者のみの少人数で行い、通夜振る舞いも取りやめる。○または通夜自体を取りやめ、葬儀・告別式のみを行う「一日葬」を選択する。等が挙げられます。やむを得ない対応ではありますが、故人様にとっても遺族にとっても、不本意な状況となっています。 <通夜には意味があります> 通夜で「故人様に付き添い、ゆっくり向き合う」ことは、「故人様の死を受け入れる」ことへ繋がります。そして、故人様のいない生活へと歩み出すために、心の準備を行う段階へ移ります。通夜には、そういった意味があります。その他、通夜は、親族一同が顔を合わせる機会になります。故人様を囲んで親族と歓談しておくことにより、後日、相続の話し合いが円滑に進むことも考えられます。様々な事情により、通夜を省く選択をした場合でも、通夜の意味を踏まえて、例えば「納棺の時間を長めに取る」等、『故人様に付き添う時間を増やす』ことが出来ると、よりいっそう安心してお別れできると思います。葬儀社にも相談してみましょう。 1-2.通夜での喪主の務めと役割 <儀式全体の取り仕切り> 通夜が滞りなく進むよう、担当者と話しながら一つひとつ進めていきます。座席や焼香、供花の順番などを決める他、受付係や会計係、道案内係といったお手伝いの方との調整等も行います。 <参列者への対応> 弔問客が来場した際には挨拶をしてお迎えします。喪主は、故人様の側で弔問を受けます。そして通夜の最後には、弔問のお礼と、生前の故人様への厚誼(こうぎ:親しくお付き合いいただいたこと)に対する感謝の気持ちを述べます。 <僧侶への対応> 故人様のために来てくださったことへの御礼を述べ、おもてなしをします。また、故人様の戒名についてもお伺いし、お礼を述べます。※詳細は「2-9.僧侶の退場」で解説いたします。 1-3.通夜での服装 喪服を着用します。 <男性> ○黒のスーツ○黒のネクタイ○黒の靴下○黒の革靴※無地で装飾や光沢のないものです。※内羽根式のストレートチップやプレーントゥが望ましいとされます。 <女性> ○黒の装飾のないワンピース・スーツ○黒いバッグ○黒または肌色のストッキング○黒の装飾のないパンプス※肌の露出を極力控えることが基本。※ワンピースは、長袖で、エリが開いていないもの、スカートはひざが隠れるくらいの長さです。※バッグは、無地で光沢のないもの、装飾や金具のないものです。※パンプスは、カジュアルに見えないものにします。※アクセサリーは、結婚指輪以外は外します。着ける場合は真珠の一連のネックレスにしましょう。 <子ども> 学生の場合○学校の制服制服がない場合、未就学児の場合○黒や紺・グレーの洋服(無地で光沢のないもの)○白のシャツ(無地)○白や黒、紺・グレーの靴下(無地)○黒や紺・グレーの装飾のない靴 1-4.通夜を行う時間 <開始時間> 午後6時開始がもっとも多いです。状況によって午後5時や午後7時に開始することもあります。 <補足:開始時間の決め方> 通夜の開始時間は、○僧侶の都合○喪家の希望○駐車場に止められる台数等が考慮されて決められます。ひとつの建物の中で複数の式場を有している斎場の場合、式場ごとに開式時間をずらして設定している場合があるのは、このためです。参列者が重ならないための配慮で、公営斎場などで見かけられます。 <所要時間> 全体で2時間程度です。○通夜:40分から1時間程度○通夜振る舞い:1時間程度※通夜振る舞い…弔問客への飲食のおもてなしのことです。 1-5.通夜を行う場所 <斎場の場合> 近年では通夜は斎場で行うのが一般的です。翌日の葬儀に備えて、仮眠や宿泊できる斎場も多くあります。仮眠室やシャワーの有無など、設備は斎場によって異なりますので、葬儀社との打合せの際に確認しておきましょう。 <自宅の場合> 通夜を自宅で行いたい場合、家で十分なスペースを確保できるかどうかを検討しましょう。■家の中で検討すること○通夜を行う部屋 ・故人様をご安置できる ・祭壇を設置できる ・僧侶や親族の着座場所を確保する ・弔問客を迎えられ、出入りしやすいか○遺族の控室○僧侶の控室○弔問客の控室○通夜振る舞いの部屋■家の外で検討すること○受付の場所○僧侶や弔問客の駐車場部屋割りが決まったら、ふすまや仕切りを取り払い、家具類はできるだけひとつの部屋にまとめて置きます。当日は弔問客など出入りが激しくなり、騒がしくなることも予想されます。近隣の方への挨拶もしておきましょう。 もくじに戻る 2.通夜の流れと挨拶 斎場で行う場合を例にご紹介します。 <当日のスケジュール例> 16:00 通夜の会場に到着 葬儀社との打ち合わせ 17:00 参列者の受付開始 17:50 一同着席 僧侶の入場 18:00 開会 読経 焼香 僧侶の退場(挨拶例あり) 19:00 通夜終了 通夜振る舞い(挨拶例あり) 20:00 通夜振る舞い終了(挨拶例あり) ※クリックすると詳細へ移動します。 2-1.通夜の会場に到着 16:00 <到着時刻について> 喪主や遺族の方は、遅くても通夜の開始2時間前には斎場に到着しておくようにします。 当日のスケジュール例に戻る 2-2.葬儀社との打ち合わせ <確認事項> ○全体のスケジュール○僧侶への対応 ・到着時、通夜終了後、帰宅時○お手伝いの方への挨拶 ・到着時、帰宅時○香典の取り扱い ・「受付での受け取り→中身の確認→取りまとめ→喪主に手渡す」までの流れを確認します。○座席の順番 ・式場内の座席は「遺族・親族席」と「一般の参列者席」に分けられます。 ・故人様に一番近い場所に喪主、そして遺族、親族の順に座ります。一般の参列者は来場順に座る場合が多いです。○供花の順番 ・関係者からいただいた供花は、送り主の名札を立てて、祭壇の脇や式場の両壁に飾ります。この順番を決めます。 ・通常は、祭壇を挟んで、上段から右→左へと交互に、故人様との縁が深い順に飾ります(社葬は除く)。○焼香の順番と動線○喪主の挨拶 ・通夜終了時、通夜振る舞い終了時 当日のスケジュール例に戻る 2-3.参列者の受付開始 17:00 <受付係が行うこと> ○弔問者への挨拶○芳名帳への記入を促す○香典や弔電、供物を受け取る○上着や荷物の預かり○返礼品の引換券を渡す○各施設への案内などいただいた香典は、その場で開封して会計する地域や、預かるだけの地域など、さまざまです。またその場で会葬御礼の品や香典返しの品を手渡す地域も少なくありません。葬儀社に相談して、地域の慣習に沿って行いましょう。 <受付開始時間> 開式の30分~1時間前を目安に開きます。想定される弔問客の数によって調整します。 当日のスケジュール例に戻る 2-4.一同着席 17:50 開式10分前になると、式場内の座席に、着席します。スタッフの前説(式の流れや焼香の説明、注意事項の喚起など)が行います。事前にお手洗いを済ませ、携帯電話・スマートフォンの電源を切っておきます。 当日のスケジュール例に戻る 2-5.僧侶の入場 定刻になると僧侶が入場します。合掌でお迎えします(宗派によって異なります)。 当日のスケジュール例に戻る 2-6.開会 18:00 司会者が開式の辞を述べます。 当日のスケジュール例に戻る 2-7.読経 僧侶による読経が始まります。僧侶の意向や宗派の作法によりますが、通常は30~40分程度です。 当日のスケジュール例に戻る 2-8.焼香 <焼香の意味> 焼香には、故人様のご冥福を祈る意味が込められています。また霊前および焼香する人自身を清め、穢れを祓います。焼香は仏の慈悲とも言われ、供養に欠かすことができないものです。 <焼香の流れ> ①司会者の合図により焼香が始まります。②故人様と血のつながりの深い順に、喪主、遺族、親族、弔問客の流れで焼香を行います。③一般の弔問客は着席の順に行います。焼香の際、喪主・ご遺族は弔問客に対し、黙礼で挨拶します。座席に着席したままの座礼か、立ってお礼をする立礼かは、葬儀社と相談して決めましょう。 当日のスケジュール例に戻る 2-9.僧侶の退場(挨拶例あり) 僧侶の退場も、合掌をして見送ります(宗派により異なります)。 <お礼・おもてなしの仕方> ①僧侶が退場したら、控室にご案内し、お茶等を出します。②通夜閉式後、喪主は僧侶控室に出向き、お礼の挨拶をします。③通夜振る舞いの準備ができたら、席にご案内します。④その後、僧侶の帰り支度が整った頃合いを見計らって、お車代を渡します。喪家が車で送迎した場合でも包むことが多いです。僧侶が通夜振る舞いを辞退した場合は、御膳料を包むのが一般的です。〇御車代と御膳料の相場御車代 5000円程度御膳料 5000円~1万円 <僧侶へのお布施について> お布施を渡すタイミングに明確な決まりはありませんが、基本的には葬儀後に一括で渡すのが一般的です。地域によっても異なりますので、通夜の前までに葬儀社へも確認しておきましょう。 <お布施を手渡す時の挨拶例> 「この度はご多忙の中、お勤めをしていただき誠にありがとうございました。些少ではありますが、こちらをお納めください。」 当日のスケジュール例に戻る 2-10.通夜終了(挨拶例あり) 19:00 <通夜終了の挨拶について> 通夜の終了に合わせて、喪主は親族や参列者に向けて御礼の挨拶をします。■挨拶のポイント①通夜の参列に対するお礼の言葉を述べる。②生前の故人様への厚誼(親しくお付き合いいただいたこと)に対して、心から感謝の意をあらわす。③通夜振る舞いの席へのご案内をもって、締めくくる。あまり堅苦しくならず、できるだけ手短に済ませるのがコツです。あいさつが不得手でも喪主本人が行うようにします。 <通夜後の挨拶例> 本日は、大変お忙しいところ、亡き○○のためにご弔問いただき、誠にありがとうございます。…①参列に対するお礼生前は、格別のご厚情を賜りましたこと、故人も感謝しておりました。深くお礼申し上げます。…②生前の故人様への厚誼に対する感謝ささやかではございますが、通夜振る舞いの席をご用意しておりますので、お召し上がりいただきながら、ゆっくりと故人をお偲びいただきたいと存じます。…③通夜振る舞いへのご案内本日は誠にありがとうございました。 当日のスケジュール例に戻る 2-11.通夜振る舞い <通夜振る舞いについて> 通夜が終わったら、弔問客を別室にご案内し、飲食を振る舞います。これを「通夜振る舞い」といいます。飲食をしながら、故人様を偲びます。なお、通夜振る舞いは、地域によって様々な呼び名があります(例:お斎、お清め等)。また、通夜振る舞い自体を行わない地域もあります。 当日のスケジュール例に戻る 2-12.通夜振る舞い終了(挨拶例あり) 20:00 <通夜振る舞い終了の挨拶について> 予定の時間を過ぎても、弔問客が残っている場合は、程よく時間を見計らって「お開きの挨拶」を行います。■挨拶のポイント①帰るきっかけをつかめずにいる弔問客も多いので、喪家側の心遣いとして、きちんと「お開きの挨拶」をします。②通夜の最後を締めくくる意味で、弔問に対するお礼を再度述べます。③葬儀・告別式の日時・場所も伝えます。ただし、「時間があればご参列を」という言い方にして、無理強いに聞こえないようにします。 <通夜振る舞い終了の挨拶例> 本日は、亡き○○のためにお集まりいただきまして、誠にありがとうございました。皆さまより、私どもの知らない故人の姿を伺うことができ、本当に嬉しく思います。…②弔問に対するお礼もっとさまざまな故人との思い出話を伺いたいところですが、夜もだいぶ更けてきましたので、本日はこれにてお開きとさせていただければと思います。…①お開きの挨拶また、明日の葬儀・告別式は午前△△時より〇〇斎場で行う予定です。お時間が許すようでしたら、ご参列いただければ幸いです。…③葬儀・告別式の日時・場所も伝える 無理強いに聞こえないようする足元が暗くなっておりますので、どうぞお気をつけてお帰りください。本日は夜遅くまで誠にありがとうございました。…①弔問に対するお礼 当日のスケジュール例に戻る 2-13.終了後の流れ 20:00 <お手伝いの方へお礼する> お手伝いの方々は、弔問客の対応に追われて、しばしば食事をとれないことがあります。かつては、ごく手軽に食べられるものを通夜振る舞いの場とは別のところに用意していましたが、最近では、「志」を渡すことが多くなっています。〇「志」の相場5,000円程度 <喪主は香典を受け取る> 香典と香典袋、香典帳(名前・住所・金額が書かれている)を係の人から受け取ります。 <葬儀社と翌日の葬儀の打合せをする> ○翌日の斎場への到着時間○葬儀の全体の流れ○弔辞を読む方の確認○読み上げる弔電の確認など <その後の流れ> 親族をお見送りしたあとは、斎場に宿泊するか、帰宅します。○宿泊する場合あまり大きな声を出さないよう周りに配慮しましょう。また、昨今では午後9時以降は斎場内で火を使用できないようになっています。斎場のルールに従って夜を過ごしましょう。 もくじに戻る 3.まとめ:周囲の協力を得ながら、故人様の側で喪主としての務めを立派に果たしましょう。 通夜は「故人様と過ごす最後の夜」であり、「最後の夜に行う儀式」のことです。<通夜のスケジュール例>16:00 通夜の会場に到着 葬儀社との打ち合わせ17:00 参列者の受付開始17:50 一同着席 僧侶の入場18:00 開会 読経 焼香 僧侶の退場19:00 通夜終了 通夜振る舞い20:00 通夜振る舞い終了遺族と親族、故人様とご縁のあったさまざまな方が集まる場であり、故人様をゆっくりと偲ぶ大切な時間です。弔問客や僧侶をお招きし、感謝を込めて対応するのが喪主の一番の務めですが、ひとりで全てを背負うのはとても大変なことです。周りの方々に協力してもらいながら、最後の夜を迎えられるようにしましょう。 24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 出棺について|流れと意味、挨拶など、喪主・遺族として知っておくと良いこと
出棺は、故人様を火葬場へ送り出す儀式です。故人様のお姿を見ることができる最後の場でもあります。 「具体的に何をするの?」「何に気を付けたら良いの?」 この記事では、そういった疑問にお答えするべく、出棺の流れに沿って、一つひとつ紹介していきます。故人様ときちんとお別れして、参列者の方々にもきちんと挨拶ができるよう、喪主および遺族の一助になればと思います。 【もくじ】 1.「出棺の流れ」一覧 2.「出棺の流れ」詳細 2-1.故人様と最後の対面をする 2-2.別れ花を手向ける 2-3.釘打ちを行う 2-4.故人様を霊柩車まで運ぶ 2-5.出棺の挨拶をする 2-6.霊柩車で火葬場へ向かう 3.まとめ:出棺は最後の対面の場です。流れを知って、心を込めてお別れしましょう。 1.「出棺の流れ」一覧 出棺の流れは以下の通りです。 ①故人様と最後の対面をする ②別れ花を手向ける ③釘打ちを行う ④故人様を霊柩車まで運ぶ ⑤出棺の挨拶をする ⑥霊柩車で火葬場へ向かう ※クリックすると詳細へ移動します。 目次に戻る 2.「出棺の流れ」詳細 2-1.故人様と最後の対面をする <対面する主な人> ●遺族●親戚●親しい友人・知人 ※一般の会葬者は外で出棺を待ちますが、喪主・遺族の意向に沿って、最後の対面を希望する方には加わっていただきます。 <手順> 葬儀・告別式が終わると、柩を霊柩車にのせるまでの間に最後のお別れをします(首都圏の場合)。 ①葬儀社が、最後の対面の準備をします。 ●柩を祭壇から式場の中央へ移動し、ふたを開けます。 ●祭壇に供えられていた生花を取って、献花盆に載せて、別れ花の準備をします。 ②準備完了後、遺族や近親者は、式場の入口で、献花盆に載った生花を受け取り、式場内へ入り、故人様と最後の対面をします。 <対面するにあたって> 火葬場へ同行しない方にとっては、故人様のお姿を見られるのが、これで最後になりますので、悲しみをこらえる必要はありません。また、残された配偶者や母親には、許される限り、時間を取ってあげましょう。 出棺の流れ一覧に戻る 2-2.別れ花を手向ける <手順> 最後の対面が済んだら、対面前に受け取っていた生花を、故人様の周りを飾るようにして、柩の中に入れていきます。 <意味> 故人様に対する最後の心づくしです。心を込めて、花を飾りましょう。 <補足> ○故人様の愛用品を入れる納棺の際に入れ忘れた、故人様の愛用品があれば、それも一緒に入れます。 ※柩の中には、入れて良いもの・入れてはいけないものがあります。詳しくは、納棺の記事をご参考ください。 ○別れ花の用意について骨葬(通夜の前に火葬を行う)や、前火葬(葬儀・告別式の前に火葬を行う)の場合は、祭壇の花は使用せず、別途「別れ花」用の花を用意します。 ■別れ花を載せた献花盆の例 出棺の流れ一覧に戻る 2-3.釘打ちを行う <手順> 別れ花を入れた後、すぐに釘打ちへ移ります。遺族が、柩の頭にあたる部分を、一人2回ずつ小石でコツコツと軽く打っていき、釘を打つふりをします。 <釘打ちの順番> 喪主⇒遺族⇒親戚と、故人様とのつながりが深い順番に続きます。 <意味> 釘を打つ石は、三途の川のほとりにある石を意味しています。「故人様が三途の川を無事に渡れるように」と願いを込めて打ちます。ただし宗派や寺院の指示によっては、釘打ちが行われないこともあります。 <補足> 現在では、釘打ちを必要としない棺が普及したことにより、釘打ちを省略するようになってきたところもあります。また実際に、●柩に釘を打ち込む音が大きい●柩に釘を打ち込む様子が痛々しく、見るに耐えないなどを理由に、遺族が遠慮されるケースが増えてきたことも省略の一因としてあります。 <参考:本来の「釘打ち」> ①まず葬儀社の手によって、柩の四隅に釘が半分ほど打ち込まれます。②その状態から、遺族が小石を使ってさらに釘を打ち込んでいきます。柩の頭の方から足に向かって、一人2回ずつコツコツと軽く打っていきます。③最後に、葬儀社の手によって、釘が完全に打ち込まれます。 出棺の流れ一覧に戻る 2-4.故人様を霊柩車まで運ぶ <手順> 遺族・親戚・故人と親しかった友人など、原則として男性のみの手によって、柩を霊柩車まで運びます。柩を運ぶために、最低でも6人は必要です。足りない場合は、葬儀社も手伝います。 <運ぶ際の順番> ①僧侶②喪主:位牌を持ちます。③喪主に次ぐ順位の遺族:遺影を持ちます。④柩残りの遺族は、柩が運ばれるのを見届けた後、式場から霊柩車の方へ移動します。 <補足:男性のみで柩を運ぶ理由> 柩を落とさないようにするためです。現在ではストレッチャー型の台で柩を運びますが、段差のある所を通る際や、霊柩車へ柩を運び込む際には、腕力が必要になります。また女性の場合、喪服だと動きにくいことも理由の一つです。 出棺の流れ一覧に戻る 2-5.出棺の挨拶をする <手順> 柩を霊柩車に納めた後、見送ってくださる会葬者に対して、喪主または親族代表が挨拶をします。この挨拶は、告別式の終了時に行う場合もあります。喪主が挨拶を述べる間、遺族と親族は、見送りの人たちの方へ向き、挨拶が済んだら一礼します。 <挨拶のポイント> ①会葬のお礼を述べる。②故人様との生前の親しい交際に対する感謝を述べる。③故人様との思い出を述べる。 ●会葬者が多い場合は、故人様と自分の間柄を伝える。 ●差し障りがなければ、病名・死因について簡単にふれる。④今後も変わらない「遺族への親しい交際・支援」をお願いする。短くても良いので、心を込めた自分の言葉で述べましょう。 <挨拶例> 出棺に先立ち謹んで挨拶申し上げます。私は、故人・儀式花子の長男一郎でございます。本日はご多用のところをわざわざご会葬賜りまして誠にありがたく、心より御礼申し上げます。…挨拶のポイント①おかげをもちまして、母・花子の葬儀ならびに告別式を滞りなく終了し、これより出棺の運びと相なりました。故人が生前ひとかたならぬご厚情を賜りましたことと合わせ、厚く御礼申し上げます。…挨拶のポイント②母は75歳で天寿を全ういたしました。しかし、せめてあと2年、喜寿の祝賀まで、また米寿の祝賀まで、と思うのは、やはり子供の欲目でございましょうか。思えば、母は若くして夫を亡くし、女手ひとつで私達4人の子供を育ててくれました。その陰には、どれほどの苦労があったことでございましょう。しかし、母は愚痴ひとつこぼしたこともなく、昭和の女そのままに、生涯を貫いたのでございます。「過ぎたことをいつまでもクヨクヨしても始まらない。人間は前向きに生きていかなければいけない」そんな母の言葉を胸に、私どもはこれからも生きていきたいと存じております。…挨拶のポイント③ふつつか者ではございますが、亡き母と同様に、遺された家族へも相変わらないご交誼のほど何卒賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。…挨拶のポイント④はなはだ簡単ではございますが、これを持ちまして、お礼のご挨拶と代えさせていただきます。 出棺の流れ一覧に戻る 2-6.霊柩車で火葬場へ向かう <手順> 基本は身内の人のみで向かいます。●喪主●遺族●親族火葬場での読経をお願いしている場合は、僧侶も同行します。必要に応じて、故人様の知人・友人にも同行してもらいます。また同行する人の数にもよりますが、以下の順番で、複数の車両に乗り込み、火葬場へ向かいます。①霊柩車:喪主②ハイヤー:遺族・僧侶③マイクロバス:親族・故人様の知人友人霊柩車のクラクションとともに出発します。斎場の立地によっては、周辺の居住者に配慮して、鳴らさないところもあります。 <補足> ○出棺後の後片付け斎場で葬儀を行う場合は、葬儀社が片付けを行います。自宅で葬儀を行う場合は、火葬場に同行する人とは別に、遺骨を迎える準備をする人が数人必要です。準備をする人は、祭壇を片づけたあとの掃除や、火葬場から戻ってくる人たちのために、お清めの塩や水を用意します。 ○茶碗を割る風習 火葬場へ出発する際に、故人様の使っていた茶碗を割る風習があります。故人様の使っていた茶碗・湯のみを割ることによって、「食べ物のない世界へ旅立つこと」「ここには戻ってこれないこと」を故人様に伝えています。出棺の際に行われない場合は、火葬後、祭壇に供えていた茶碗・湯のみを、葬儀社が手渡してくれます。持ち帰った後、破片が飛び散らないように、袋に入れて玄関先で割りましょう。 以降の火葬場での流れは、火葬の記事をご参考ください。 目次に戻る 3.まとめ:出棺は最後の対面の場です。流れを知って、心を込めてお別れしましょう。 出棺は、故人様を火葬場へ送り出す儀式であるとともに、故人様のお姿を見ることができる最後の場です。<出棺の流れ>①故人様と最後の対面をする②別れ花を手向ける③釘打ちを行う④故人様を霊柩車まで運ぶ⑤出棺の挨拶をする⑥霊柩車で火葬場へ向かう「出棺の流れ」その一つひとつを大切にして、心を尽くして行いましょう。そして故人様に、また一緒に見送ってくださる方々に感謝し、お礼も忘れずに伝えましょう。 24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 納棺とは|流れや手順、時間・場所、 服装や棺に入れるもの等を紹介
「納棺」は故人様を棺にお納めする儀式です。 「実際に、どこで、どのように行うの?」「愛用品や思い出の品を棺に入れて良いと聞いたけど、何を入れてもいいの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そこで、「納棺」の内容について、流れに沿って詳しくご紹介します。 納棺は、「故人様と直に接する最後の機会」です。納棺について知っていただき、大切な時間をお過ごしいただければと思います。 なお、よく混同される「出棺」については、 出棺 の記事をご確認ください。 【もくじ】 1.納棺とは 1-1納棺を行う意味 1-2納棺に立ち会う人 1-3納棺に立ち会う際の服装 1-4納棺を行う時間 1-5納棺を行う場所 2.納棺の流れ 2-1末期の水をとる(唇を湿らせる) 2-2湯かんを行う(身体を洗い清める) 2-3死化粧を施す 2-4死装束を着せる 2-5故人様を棺に納める 2-6副葬品を納める(愛用品を入れる) 2-7ふたをする 3.神式およびキリスト教式の納棺について 3-1神式の納棺 3-2キリスト教式の納棺 4.まとめ:納棺は「故人様と直に接する最後の機会」です。家族で大切に行いましょう。 1.納棺とは 1-1納棺を行う意味 <故人様のために> 納棺は、古来より、故人様の安らかな旅立ちを願って行われてきました。家族で集まり、葬儀社に手伝ってもらいながら、旅立ちの準備を行います。 <ご遺族のために> また納棺は、故人様と直に接することができる最後の機会となります。以降は棺に納められるため、故人様のお顔を見ることしか出来なくなります。 そのため、故人様にとっても、ご遺族にとっても、大切な儀式です。 1-2納棺に立ち会う人 <基本はご遺族> 故人様の子どもや兄弟姉妹など、故人様に近しい家族や親族などの身内で行います。 <その他> 「故人様と生前親交が深かった」などの理由で立ち合ってほしい人がいるのであれば、声をかけてみましょう。 1-3納棺に立ち会う際の服装 <斎場で行う場合> 通夜が始まる前に執り行うことが一般的なため、その後の通夜にすぐに臨めるよう、喪服を着用して納棺を行います。 〇男性・黒のスーツ・黒のネクタイ・黒の靴下・黒の装飾のない靴 ※無地で光沢のないもの※靴は内羽根式のストレートチップやプレーントゥ等 〇女性・黒の装飾のないワンピース・スーツ・黒いバッグ・黒または肌色のストッキング・黒の装飾のないパンプス ※肌の露出を極力控えることが基本です。※ワンピースは、長袖で、エリが開いていないもの、スカートはひざが隠れるくらいの長さです。※バッグは無地で光沢のないもの、装飾や金具のないものです。※パンプスはカジュアルに見えないものにします。※アクセサリーは、結婚指輪以外は外します。着ける場合は真珠の一連のネックレスにしましょう。 〇子ども学生の場合・学校の制服 制服がない場合、未就学児の場合・黒や紺・グレーの洋服(無地で光沢のないもの)・白のシャツ(無地)・白や黒、紺・グレーの靴下(無地)・黒や紺・グレーの装飾のない靴 <自宅で行う場合> 納棺は基本的には家族だけで執り行う儀式なので、ご自宅で行う場合は平服(へいふく)でも構いません。 平服は略礼装を指します。色はダークカラー(黒、グレー、紺)が基本です。私服とは異なるので注意しましょう。 〇男性ダークカラーのスーツを着用します。(無地であることが好ましいですが、地味であればストライプ柄であっても問題ありません)。スーツ以外は、斎場で行う場合と同様です。 〇女性ダークカラーのワンピースやスーツを着用します。ワンピース・スーツ以外は、斎場で行う場合と同様です。 〇子ども斎場で行う場合と同様です。 1-4納棺を行う時間 <納棺を行う時間> ○斎場で行う場合通夜の3~4時間前に行われるのが一般的です。 ○自宅で行う場合通夜を斎場で行う場合には、斎場への移動時間も加味して行います。 <納棺の所要時間> 30分~1時間ほどです。 1-5納棺を行う場所 故人様が安置されている部屋で行います。 ○斎場で行う場合安置室(または霊安室)と呼ばれる部屋で行います。 ○自宅で行う場合座敷など畳のある部屋、もしくは仏壇のある部屋で納棺を行うのが一般的です。 目次に戻る 2.納棺の流れ <納棺の流れ一覧> 2-1末期の水をとる(唇を湿らせる) 2-2湯かんを行う(身体を洗い清める) 2-3死化粧を施す 2-4死装束を着せる 2-5故人様を棺に納める 2-6副葬品を納める(愛用品を入れる) 2-7ふたをする ※クリックすると詳細へ移動します。※感染の危険がある場合は、葬儀社の指示に従って行います。 2-1末期(まつご)の水をとる(唇を湿らせる) <手順> 脱脂綿をガーゼで包んだものを割りばしの先にくくりつけ、茶碗の水に浸し故人の唇を湿らせていきます。 地域によっては、脱脂綿やガーゼの代わりに、菊の葉っぱを用いて唇を濡らすこともあります。これを配偶者、親族、友人、知人の順で行っていきます。 <意味> 末期(まつご)の水は「死に水を取る」という言い方もされ、「故人が生き返るように」「喉の渇きに苦しまないように」という意味が込められた仏教由来の慣習です。 まさにこれから息を引き取りあちらの世界に旅立とうとしている人の唇を濡らし、喉の渇きを潤すために行います。 元々は息を引き取った直後や、故人様をご安置した時に行っていましたが、最近では納棺の儀式の一環として行われている場合が多いようです。 納棺の流れ一覧に戻る 2-2湯かんを行う(身体を洗い清める) <手順> たらいに逆さ水(水をお湯でうすめてつくる、ぬるま湯)を作ります。 最近では、逆さ水ではなく葬儀社が用意したアルコール綿を用いることも多くなったようです。 逆さ水で濡らしたタオルや布などを絞って一人ずつ故人様のお身体を拭き清めていきます。布団の上に横たわる故人様の、浴衣や仏衣から肌の出ている部分を、顔→手→足の順に拭いていきます。 <意味> 故人様の身体を清めることにより、この世の穢れを洗い落とすという意味が込められています。 また、この世からの旅立ちは来世での新たな命の始まりとして捉えて、来世での安寧を願う意味も込められています。 <補足:湯かんにも種類がある> 家族や親族が集まって故人様の身体を拭く湯かんは、昔ながらのものであり、「古式湯かん」や「拭き湯かん」と呼ばれます。 一方で、専用の浴槽やシャワーを使って、お身体や髪の毛まで、すべて洗い清める「湯かん」もあります。昔ながらの湯かんと区別して「洗体湯かん」等と呼ばれます。オプションのサービスとして提供されています。 納棺の流れ一覧に戻る 2-3死化粧を施す <手順> ・髪を櫛やブラシで整えます。・やつれが目立つ場合には、頬に綿を含ませます。・男性はヒゲをそります。・女性は薄く化粧をします。化粧は男性にも行うことがあります。・肌の状態によっては、クレンジングや乳液で肌を整え、ファンデーションやチークで肌色をよくします。・爪を切り揃えます。 ※死化粧もオプションのサービスとして提供されていることがほとんどです。※地域によっては、故人様への死化粧や刃物を当てたりすることを良しとしない所もあります。その場合は、葬儀社へ相談し、地域の風習に従って進めましょう。 <意味> 穏やかな表情になるように施すことで、故人様が安らかに旅立つことを願います。 またご遺族が故人様のお顔をきちんと見てお別れできるように、生前のような姿に整える意味もあります。 <補足:愛用品で化粧をすることについて> 故人様が生前愛用していた化粧品を使用することも可能です。葬儀社に相談してみましょう。 口紅やチークの色や髪の毛の仕上げなど、細かい希望があれば、それも併せて伝えましょう。 ご家族の手でメイクをしたい場合は、葬儀社の指示に従って行いましょう。 納棺の流れ一覧に戻る 2-4死装束を着せる <手順> 死装束を一つひとつ着せていきます。 頭:天冠(てんかん) 編み笠体:経帷子(きょうかたびら) 頭陀袋(ずだぶくろ) 六文銭(ろくもんせん)手:手甲(しゅこう) 数珠(じゅず) 杖足:脚絆(きゃはん) 白足袋(しろたび) わらじ ■一般的な死装束の例 死装束は基本的に全て白無地の木綿ですが、近年ではバリエーションも豊かになりつつあり、例えば白無地だけでなく刺繍や色付きのものもあります。 ※地域や宗派によっても違いがあるので、事前に菩提寺や葬儀社に相談しましょう。 <意味> 死装束は、死後の旅のお姿です。 仏教では、人は亡くなったあとに四十九日の旅に出ると言われています。 その姿を僧侶や巡礼者の姿になぞらえて、白の経帷子や天冠などを装束として着用させます。 <補足:愛用していた服を着せることについて> ご希望があれば、故人様が生前愛用していた服も使用可能です。死装束を着せた上に布団をかけ、布団の上に愛用していた服をかけます。 地域によっては、故人様に愛用していた服を着せ、上に経帷子をかける場合もあります。 納棺の流れ一覧に戻る 2-5故人様を棺に納める <手順> 故人様の頭や胴・足などを持って、傷つけないように、そっと棺の中に納めます。 本来はご遺族の手で行うものですが、最近は葬儀社が行うことが多いようです。その場合は、故人様の供養のため、できるだけ多くの人が手を添えるようにしましょう。 故人様を納めたら胸の上で手を組み、仏式であれば数珠をかけます。もしも髪の毛や死装束に乱れがあれば直してあげましょう。 ※地域や宗派によっても違いがあるので、事前に菩提寺や葬儀社に相談しましょう。 納棺の流れ一覧に戻る 2-6副葬品を納める(愛用品を入れる) <手順> 死装束を整えた後に、故人様が愛用していたものやご遺族が希望するものを納めます。 ※地域や宗派によっても違いがあるので、事前に菩提寺や葬儀社に相談しましょう。 <棺に入れて良いもの> 基本的には、燃えるもの、燃えやすいものです。 ○衣服・故人様が好んで着ていた洋服や着物・仕事着などの故人様を象徴するような服※金属等の燃えにくい素材の飾りは外しましょう。 ○手紙・故人様が大切にしていた手紙・ご遺族から故人様へ向けたお別れの手紙 ○花・故人様が育てていた花や好きだった花 ○嗜好品・故人様が好きだったお菓子やタバコなど※缶や瓶、プラスチック等の包装から取り出しましょう。 ○趣味品・故人様の趣味の道具・故人様が趣味を楽しんでいる写真 ○人形・ぬいぐるみ※プラスチック素材や大きいものは避けましょう。 ○折り鶴※「鶴があの世まで迷わずに導いてくれる」という言い伝えがあるそうです。なお、千羽鶴のように大量のものは火葬の妨げになる恐れがあるため納められません。 <棺に入れてはいけないもの> 基本的には、燃えないもの、燃えにくいものです。火葬の妨げになるだけでなく、遺骨を損傷してしまう恐れがあるものは棺にいれてはいけません。 ○金属製のもの・眼鏡 腕時計 指輪 アクセサリー 入れ歯・故人様の体内にペースメーカーが入っている場合は必ず申告しましょう。 ○ガラス製のもの ○革製のもの※燃やすと有害物質が発生する恐れがあるため。 ○プラスチック製のもの・プラスチック ペットボトル ビニール 発泡スチロール※燃やすと有害物質が発生する恐れがあるため。 ○燃えにくい素材のもの・ゴルフクラブ 釣り竿 杖 CD DVD ○缶やビンなどの飲料※入れるのであれば、紙パックの飲料にしましょう。 ○ライター※ガスが残ったままだと引火して、火災につながる恐れがあるため。 ○大きな果物・メロン スイカ※水分が多く破裂する恐れがあるため。入れるのであれば、小さくカットして少量にしましょう。 ○分厚い本※入れるのであれば、一部のページのみを入れるようにしましょう。 ○お金・硬貨 紙幣※お金を燃やすことは法律で禁じられているため。※かつては三途の川の渡し賃である六文銭を故人に持たせる風習がありましたが、今では紙に印刷した六文銭を頭陀袋(ずだぶくろ)と呼ばれる袋に入れて首から下げるのが一般的です。 ○生きている人の写真※「故人様と共にあちらの世界へ引き込まれる」と、気にされる方が中にはいらっしゃいますのでご遺族で事前に相談しましょう。 <補足:ご遺族様の印象に残ったもの> お客様アンケートを参考に、全国儀式サービスと提携している葬儀社が機転を利かせて用意してくれたものを一例として紹介します。 ○木で作ったタイヤショベルの模型(故人様が生前にタイヤショベルに乗って働いていたため) ○折り紙で作った犬(故人様が生前に犬をよく可愛がっていたため) ○ショートケーキ(故人様が生前に食べたくても食べられなかったため) ○故人様の好きだった、釣り道具やビールを写真にして入れてくれた ○故人様の作った野菜をスライスして入れてくれた(そのままでは棺に入れられなかったため) 納棺の流れ一覧に戻る 2-7棺にふたをする <手順> すべてを納め終わったら、棺のふたを閉じて合掌し、納棺は終了です。 仏式の場合は七条袈裟と呼ばれる棺掛けでふたを覆います。ただし、最近では棺そのものの意匠に工夫が凝らしてあるものも多いため、使用しないこともあります。 地域によっては棺のふたに釘を打つ風習がありますが、基本的には出棺の直前までは行いません。 ※地域や宗派によっても違いがあるので、事前に菩提寺や葬儀社に相談しましょう。 〇自宅で納棺した場合自宅で納棺した場合は式場へ搬送するまでの間、そのまま安置しておきます。 〇式場で納棺した場合式場で納棺した場合は、祭壇前に移動して安置します。 目次に戻る 3.神式およびキリスト教式の納棺について 3-1神式の納棺 <手順> 仏式と同じく「末期の水」「湯灌」「死化粧」「死装束」「納棺」の順に進みます。 ①湯灌、死化粧を施したら、死装束を着せます。・死装束には、「神衣」という納棺用の衣装を着せます。・男性の場合は白丁を着て、烏帽子をかぶり、笏を手に持ちます。・女性の場合は白い小袿を着て、扇を手に持ちます。・いずれも着せると神職のような姿になります。 ②納棺には神官が立ち会います。・最近ではご遺族と葬儀社だけで行うことが多いようです。 ③ご遺族の手によって故人様を棺に納めます。 ④ふたをして棺を白い布で覆います。・棺の側面には、しめ縄を巻き、紙垂(しで)を垂らすのが特徴です。 ⑤祭壇に安置した後、遺影と供物を供えます。・その際、喪主から順に「二礼、二拍手、一礼」を忍手(音を立てずに手を叩く形をとること)で行います。 ⑥また出棺までの間「棺前日供の儀」を行います。・この儀式では毎日、朝と夕方に常餞(じょうせん:故人の好物)を供えます。 3-2キリスト教式の納棺 <手順> ①湯灌、死化粧を施したら、死装束を着せます。・死装束には故人が生前に愛用していた衣類を着せます。・また胸の上で手を組ませ、十字架やロザリオを持たせます。 ②納棺に際して、カトリックでは神父、プロテスタントでは牧師が立ち会い、祈りの言葉を捧げます。・併せて「聖書朗読」や「聖歌斉唱」が行われることもあります。 ③ご遺族の手によって故人様を棺に納めます。・また故人様と柩に聖水を注ぐこともあります。 ④ふたをして、黒い布で覆います。・専用の棺であれば、棺自体が黒色になっています。・カトリックでは、棺の上に十字架をのせます。 目次に戻る 4.まとめ:納棺は「故人様と直に接する最後の機会」です。家族で大切に行いましょう 納棺は「故人様の旅立ちを、家族で準備する」大切な儀式です。 <納棺の流れ一覧>①末期の水をとる(唇を湿らせる)②湯かんを行う(身体を洗い清める)③死化粧を施す④死装束を着せる⑤故人様を棺に納める⑥副葬品を納める(愛用品を入れる)⑦ふたをする 流れの一つひとつの中に、故人様の来世での安寧、そして遺された家族たちへの慰めの意味が込められています。 納棺をした後、通夜や葬儀・告別式では、さまざまな方に気を配りながら故人様と向き合わなければいけません。一方で納棺は「家族だけで過ごすことができる」そして「故人様と直に接することができる」最後のかけがえのない時間です。 お別れの準備をしながら、故人様との大切な時間を過ごしましょう。24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス 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葬儀 火葬はどのような流れで行われる?知っておきたい注意点についても解説
火葬は「故人様のお顔を見ることができる最後の場」です。 一方で火葬に立ち会う機会は、葬儀に参列する機会以上に少なく、詳しく知らない方が大半だと思います。そのため、火葬の流れを事前に把握しておけば、万が一の際に戸惑わずに進めることができると思います。 実際、地域によっては、葬儀・告別式の前に火葬を行うところもあります。駆け付けた親族が「故人様のお顔を見ることができなかった」というようなケースも防いでおきたいものです。 この記事では、火葬場での流れと注意点について紹介します。また、最近増えつつある「火葬のみ・荼毘(=直葬や火葬式と呼ばれる形式)」についても概要を紹介します。 ぜひともご一読いただき、納得のいく葬儀の一助にしていただければと思います。 【もくじ】 1.火葬の流れ 1-1火葬場へ向かう 1-2火葬許可証を提出する 1-3納めの式を行う 1-4火葬 1-5骨上げ・収骨を行う 1-6埋葬許可証を受け取る 1-7帰宅する 2.火葬での注意点 2-1火葬場へ向かう際の注意点 2-2火葬場での注意点 2-3火葬場からの帰宅時の注意点 3.葬儀の流れにおける火葬の注意点 3-1地域によって、順番が異なる 3-2ご遺族の意向でも、順番が異なる 3-3火葬後の初七日法要について 4. 火葬のみ・荼毘(=直葬や火葬式と呼ばれる形式)について 4-1“火葬のみ・荼毘“の特徴 4-2“火葬のみ・荼毘“の注意点 5.まとめ:立ち会う人がきちんとお別れできることが大切 1.火葬の流れ <火葬の流れ一覧> 1-1火葬場へ向かう 1-2火葬許可証を提出する 1-3納めの式を行う 1-4火葬 1-5骨上げ・収骨を行う 1-6埋葬許可証を受け取る 1-7帰宅する ※クリックすると詳細へ移動します。 1-1火葬場へ向かう <火葬場に同行する人> ○基本は身内の人です。 ・喪主 ・遺族 ・親族 ・僧侶(火葬場での読経をお願いする場合) ○必要に応じて同行してもらいます。 ・故人様と特に親しくしていた友人や知人 ○出棺を見送り散会します。 ・一般会葬者 <火葬場へは複数の車両で向かう> 火葬場へ同行する人の数にもよりますが、基本は以下の順番に複数の車両で向かいます。①霊柩車:喪主②ハイヤー:遺族・僧侶③マイクロバス:親族・故人様の知人友人 車両の手配および乗車する際の誘導は、葬儀社に依頼しましょう。 家族葬等の小規模な葬儀では自家用車で移動しても構いません。ただし、運転や道に慣れている人に運転をお願いしましょう。 ※画像はイメージです。現在では宮型霊柩車が使用されるケースは少なくなってきています。 火葬の流れ一覧に戻る 1-2火葬許可証を提出する <手順> 火葬場に到着したら、申請書類と一緒に火葬許可証を提出します。 申請書類に必要な事項を記載する必要があるため、提出業務に慣れている葬儀社へ依頼しましょう。 <火葬許可証の管理について> 火葬許可証が無ければ火葬そのものができないので、紛失しないよう管理には十分に注意しましょう。 実際、火葬の当日に火葬許可証を持ってくることを忘れるご遺族が時々いらっしゃいます。 そのため火葬許可証は前日までに葬儀社に預けておくことが一般的となっています。 <補足:火葬許可証の入手について> 火葬許可証は市区町村の役所で死亡届を提出すると発行してくれます。 死亡届の提出も葬儀社が代行してくれますので、必要事項を記載した死亡届と認印を準備して依頼しましょう。 火葬許可証の発行手続きは「役所への届け出と火葬・埋葬許可証」をご覧ください。 火葬の流れ一覧に戻る 1-3納めの式を行う <手順> ①柩が炉の前に安置されると線香台が用意されます。 ②僧侶が同行している場合、読経が始まり焼香へと続きます。 ③焼香は、[1]喪主 [2]遺族 [3]親族 [4]故人の知人・友人の順に行います。 ④火葬炉の前で柩に向かって(棺の窓を開けて)最後のお別れをします。火葬場によってはお別れ用の別室が設けられていることもあります。 ⑤火葬炉に柩を納めるところを全員で見届けます。 <神道やキリスト教の場合> 仏式の場合は焼香を行うのに対して、 ○神道の場合玉串を捧げます。玉串案と呼ばれる台の上に、神職から受け取った玉串を置き、偲手(しのびて)で音を立てずに二礼二拍一礼をします。玉串案が用意されている火葬場もあります。 ○キリスト教の場合献花を行います。こちらも献花台の上にお花を置いて、故人様を送り出します。玉串や献花に用いるお花は葬儀社が用意してくれる場合がほとんどです。 <その他> 注意点として火葬場によっては、読経や焼香の順番が異なる場合があります。加えて火葬炉に立ち会う人数に制限を設けている場合もありますので、希望があれば事前に相談しておきましょう。 火葬の流れ一覧に戻る 1-4火葬 <火葬における時間> ○一般的に予約できる時間10時から15時 ○火葬にかかる時間短いところで40分、長いところで1時間30分程度。火葬炉の性能や故人様の体型によっても異なります。 <待ち時間中に行うこと> 控え室で待つ間、喪主は僧侶と参列者をお酒・お茶やお菓子でもてなします。 火葬場が遠方である場合や火葬時間が長い場合は、軽食を持参します。火葬場の売店で買い求めることもできます。 火葬が終わると係員が呼びに来るので控え室を後にします。 火葬の流れ一覧に戻る 1-5骨上げ・収骨を行う <手順> 火葬後、遺族や参列者の手によって、遺骨を骨壷に納めます。一般的には竹の箸を使い2人1組で1片のお骨を一緒にはさんで拾い、骨壺に納めます。 喪主から始まり、故人様と血縁の深い順に拾っていき、骨を1、2片拾ったら次の人へと箸を渡し、参列者が全員で故人様の遺骨を壺の中に納めます(関東の場合)。 遺骨は足から順に上体に向かって拾い、最後に「のどぼとけ」を納めます。 <「お箸を渡す」に意味がある> この「お箸を渡す」行為には「故人様を三途の川の向こうへ無事に橋渡しする」という意味が込められています。願いを込めて橋を渡すようにお箸を渡します。 <地域によって異なること> 骨上げ・収骨は、地域や火葬場によってもやり方や使用する箸が異なります。一本を竹、一本を白木など異なる材質の組み合わせにした「違い箸」で骨上げ・収骨を行う地域もあります。 また遺骨をすべて骨壷の中に納める「全収骨」の地域と、一部を納めて残りを火葬場が引き取る「部分収骨」の地域があります。 火葬の流れ一覧に戻る 1-6埋葬許可証を受け取る <手順> 骨上げ・収骨が終わると、遺骨と一緒に「火葬済証明印」の押された「火葬許可証」が渡されます。これが「埋葬許可証」となります。お墓や納骨堂に遺骨を納める時に必要になる書類なので大切に保管しましょう。 <保管場所に注意> 多くの火葬場では「埋葬許可証」を簡単に無くさないように、骨壷とともに桐箱の中に納めるところが多いようです。ただし書類がどのように渡されるかは火葬場によっても異なるので十分に気をつけましょう。 火葬の流れ一覧に戻る 1-7帰宅する <手順> 出棺車両であるハイヤーやマイクロバスに分乗して戻ります。霊柩車は使用しません。 帰路では喪主が遺骨を抱きかかえて座ります。位牌と遺影は遺族が持って座ります。あらかじめ持つ人を決めておきましょう。 目次に戻る 2.火葬での注意点 2-1火葬場へ向かう際の注意点 <遺族や親族以外の同行者について> 遺族や親族でなくても、交流の深かった方や、火葬を見届けてほしいという人がいれば、火葬の前日までに本人の意向を確認しておきましょう。 <事前に乗車する車両を決めておく> 一般的な流れでいくと、葬儀・告別式を終えて出棺までは慌ただしくなります。誰がどの車に乗るのかを事前に決めておくとよいでしょう。葬儀社と確認を取りながら進めていきましょう。 2-2火葬場での注意点 <大きな声を出したりしない> 大切なご家族を送り出すのに感情的になることや控え室で思い出話に盛り上がることもあるでしょう。しかし火葬場はあくまでも故人様を送り出すための公共施設です。他の喪家も集まりますので極力静かに過ごすことを心がけましょう。 <火葬場での支払い> 火葬場での支払いには、火葬料金、収骨容器(骨壷)の料金、さらには、控え室の利用料金や飲食のおもてなし費用などがあります。 これらは基本、喪主に代わって葬儀社が支払いの対応をします。葬儀社にお金を事前に渡しておくのか、葬儀費用とまとめて請求されるのかは確認しておきましょう。 2-3火葬場から帰宅する時の注意点 <来た道とは別の道で帰る風習がある> 喪主からの指示がない限り、道順はその時の道路状況などから判断してドライバーが決めます。もし親族の中で、帰りの道順を気にする方がいる場合には、事前に葬儀社へ伝えておきましょう。 目次に戻る 3.葬儀の流れにおける火葬の注意点 3-1地域によって、順番が異なる <火葬の順番は、3つに分けられる> ①後火葬 通夜 → 葬儀・告別式 → 火葬 ②前火葬 通夜 → 火葬 → 葬儀・告別式 ③骨葬 火葬 → 通夜 → 葬儀・告別式 一般的には①がよく知られていますが、②や③の場合に、駆け付けた親族などが「故人様のお顔を見ることができなかった」というような事が起こる恐れがあります。葬儀社に確認しておくと安心です。 <火葬の順番は、地域による風習が影響> 全国的に見てみると、同じ県内でも①~③が混在しているケースが多いようです。 例えば鳥取県では、鳥取市、倉吉市とその周辺は「後火葬」が多く、米子市とその周辺では約70%が「前火葬」となっているようです。 また大分県では、最近は「後火葬」が一般的になっていますが、南部(佐伯市など)では90%以上が「前火葬」となっているようです。 3-2ご遺族の意向で、順番が異なる <一例:遠方でお亡くなりの場合> 例えば、都内で亡くなった方のご遺体を地方の郷里へ搬送するには大変な手間と費用がかかるので、「火葬だけ都内で済ませ、その後、郷里で葬儀・告別式を執り行う」というケースもあります。 3-3火葬後の初七日法要について <一例:葬儀・告別式の後に火葬を行う場合> 葬儀日が初七日法要の日に近い場合や、遠方からの遺族がいる場合には、火葬後に葬儀式場やお寺へ戻って初七日法要を行い、その後に精進落としをいただきます。最近はこの流れが多くなっています。 精進落としのお膳の数は原則的に火葬場に同行する人の数だけ必要です。出棺時に何名が火葬場に同行するのかは葬儀社の担当者が数えますが、火葬後に数が増減する場合もあるので、料理の追加発注はいつまでにどれくらいまで対応可能か事前に葬儀社へ確認しておきましょう。 <初七日法要を出棺前に行うこともある> 火葬が長時間になる場合や火葬の時間がお昼前後になる場合には、出棺前に初七日法要を繰り上げて行い、火葬の待ち時間に控え室で精進落としの食事を取ることがあります。 火葬場と葬儀式場が近い場合は、火葬の始まりとともに一度葬儀式場に戻り、そこで精進落としの食事を取る選択もあります。 目次に戻る 4.火葬のみ・荼毘(=直葬や火葬式と呼ばれる形式)について 4-1“火葬のみ・荼毘“の特徴 <宗教儀礼を簡略化した形式> 通夜や葬儀・告別式といった儀式を執り行わずに、火葬だけを行うお弔いの形式です。「直葬」や「火葬式」とも呼ばれています。 一般的には①宗教観から葬儀を不要と考えている場合②葬儀に呼ぶ親戚縁者が少ない場合③費用を安く抑えたい場合などに選ばれる傾向があります。 ただし、●葬儀社のプランによっては、火葬当日まで故人様に会えない場合がある。●当日「故人様と対面してお別れする時間」を十分に確保できないことが多い。●儀礼を重んじる周囲の人たちや菩提寺との関係を損ねる場合もある。ので、“火葬のみ“の形式で行う際、特に費用を抑えたプランを選択する際には、内容をよく検討した上で進めるようにしましょう。 4-2“火葬のみ・荼毘“の注意点 <自分以外の遺族のことも考える> “火葬のみ“の形式は葬儀費用や時間を軽減できますが、通夜や葬儀を行わないために、火葬後にご遺族の気持ちの整理がつきにくい場合があります。火葬の後では、2度とやり直しがきかないため、後悔のないようによく考えましょう。 <親族などのことも考える> “火葬のみ“の形式は宗教儀礼を簡略化するため、一般的なしきたりを重んじる人や宗教性を大事にする人から「きちんと葬儀をしないと故人様が浮かばれない」と言われたりすることがあります。 また、すでに納骨されている先祖とは違う形式で行うことになると思いますので、親族などに相談なく強行してしまうと、あつれきが起こることもあるので注意しましょう。 <菩提寺に相談しておく> もしも菩提寺があれば、“火葬のみ“の形式にすることを事前にお寺に相談しましょう。読経や戒名を受けずに“火葬のみ“の形式を執り行った場合、菩提寺へ納骨できない、法事が行えないなどのトラブルが発生すること等も懸念されます。 “火葬のみ“の形式であっても、読経、そして戒名を授かることができる場合もあります。菩提寺との関係は、ご遺族、親族の皆様に影響する事柄ですから、慎重に検討し、相談することが大切です。 目次に戻る 5.まとめ:立ち会う人がきちんとお別れできることが大切 火葬は「故人様のお顔を見ることができる最後の場」です。 喪主ご自身はもちろんのこと、遺族や親族、故人様の友人・知人など、立ち会ってくれる人々がきちんとお別れできるよう、段取り良く進めることが重要です。 とはいえ、大切な人を失った悲しみの中で進めることは容易ではありません。そのため、葬儀社に協力してもらい、任せられることは極力お願いするようにしましょう。 故人様との最後のお別れに、できる限りの時間を費やしていただくことが、故人様への何よりの供養になると思います。 24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する一緒に確認するご危篤・ご逝去でお急ぎの方へ
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葬儀 大切な方の危篤連絡を受けたら?するべきことや考えておくこと
2022年3月15日更新病院から危篤の連絡を受けたら、誰しもが冷静ではいられないはずです。しかしそんな中でも、親族への連絡や職場への対応など、しなければならないことはたくさんあります。このページでは大切な方が危篤を迎えた時にしなければいけないことや心構え、考えておきたいことをご紹介します。少しでもあなたの支えになればと思います。ぜひ参考にしてみてください。なお現在は感染症対策のため、多くの病院が面会を制限しています。面会できたとしても人数や時間が限定されるので、病院から危篤連絡を受けた際に詳細を確認しておきましょう。また、非常に考えたくないことだとは思いますが、状況に応じて「もしもの時を迎えた場合の直後に行うこと」「年末年始にもしもの時を迎えた場合」もご参考ください。 【もくじ】 1.危篤とは? 1-1「重篤」よりさらに深刻な状態 1-2自宅療養中に容態が悪化したら 2.病院から危篤の連絡を受けた場合にすること 2-1親族へ連絡する 2-2職場へ連絡する 2-3病院へ急ぐ 3.家族にできること 3-1大切な方のそばに寄り添う 3-2想いを伝える 3-3医師や家族・親族間で今後について相談する 4.もしもの時に備えて考えておくこと 4-1菩提寺を確認し相談する 4-2葬儀社を検討する 4-3まとまった現金を手元に置いておく 5.危篤の連絡を受けたら、周囲の協力を得て出来る限りのことをしましょう 1.危篤とは? 危篤とは命に危険が迫り、予断を許さない状態のことです。 病状の悪化や事故など、ひとことで危篤と言ってもその内容はさまざまです。緩やかに健康状態が悪化していくケースだけでなく、容態悪化と小康状態を繰り返すなど、不安定な時期が続く場合もあります。また、危篤状態から回復することもあります。 1-1「重篤」よりさらに深刻な状態 「危篤」と同じような意味を持つ言葉に「重篤」があります。どちらも病状の重い様子を表す言葉ですが、「危篤」という言葉の方がより予断を許さない状況で使われます。 医師の間では、命に危険な迫っている状態をご家族へ明確に伝えるため「危篤」を使用することが推奨されています。そのため病院から危篤の連絡があった場合、文字通り大変な状態であるといえます。 1-2自宅療養中に容態が悪化したら もしも自宅療養中に容体が悪化したら、主治医やかかりつけ医に至急連絡をとりましょう。 また日曜・祝日などで連絡がとれない場合は「119番で救急車を呼ぶ」「ケアマネージャーや介護ステーションに連絡する」などで対応します。 目次に戻る 2.病院から危篤の連絡を受けた場合にすること 2-1親族へ連絡する 危篤である旨を親族に連絡します。急を要する大切なことなので、できる限り電話で直接伝えるようにしましょう。 ■親族へ伝える項目 ●危篤者 ●危篤者の状態 ●入院先の病院名 ●病院の住所 ●面会の可否と詳細 <どの範囲まで連絡するか> 危篤状態の方から見て、3親等まで連絡するのが一般的です。 1親等が親子、2親等が祖父母と孫、3親等が叔父叔母(伯父伯母)や甥姪に当たります。もちろん、3親等内でなくても、特に関わりの深かった方や、最後に直接会わせてあげたいという方がいれば連絡しても構いません。 <遠方にいる親族への連絡> 危篤者との関係性によって判断しますが、いずれにせよ一報を入れておくのがよいでしょう。危篤連絡は来訪を促すものだけではありません。報告として事前にお伝えだけすることも考えてみてください。 なお遠方にいる方をお呼びする場合、宿泊費の立替といった対応も必要になるかもしれませんが、その際には適宜対応しましょう。 <あまり交流のない親族への連絡> 連絡を遠慮することもありますが、「連絡するべきかどうか」と悩んでいるのであれば、その相手にはぜひ連絡しましょう。「あの時、連絡しておけばよかった」という後悔が残らないようにしましょう。 無理に面会を促す必要はありません。どうしても面会がはばかられるという場合は、今の状況だけでもお伝えしておきましょう。 <電話以外での連絡について> もしも電話がつながらないようであれば、メールなどを用いて知らせましょう。 ■親族への危篤連絡のメール文例 件名:【ご連絡】父が危篤になりました。 花子さん 太郎の息子の一郎です。かねてより闘病中だった父の容態が急変し危篤状態になったと連絡を受けました。医師には今日か明日が山と言われています。 よろしければ、父に一目会っていただけないでしょうか。花子さんがいらしてくれたら、父もさぞ喜ぶと思います。 入院している病院は、●●県●●市の●●病院●号室です。 取り急ぎのご連絡です。状況を見てまたご連絡させていただきます。よろしくお願いします。 儀式 一郎 2-2職場へ連絡する <まずは一報を入れる> 危篤の連絡を受けたら、すみやかに職場へ連絡します。仕事を休まなければならない場合は、その旨も併せて伝えましょう。電話で連絡するのが基本です。 「深夜」「未明」など電話がはばかられる時間帯であれば、まずはメールで一報を入れ改めて電話します。 ■職場(上司)への危篤連絡のメール文例 件名:【ご連絡】父が危篤のため、お休みをいただきます 佐藤課長 夜分遅くに大変申し訳ございません。 私事で恐縮なのですが、父の危篤連絡を受けたため数日の休みをいただきたく、ご連絡いたしました。 急なことで大変申し訳ございません。場合によっては休暇が伸びることも考えられます。また状況がわかり次第ご連絡させていただきますが、ご迷惑をおかけすることご容赦ください。 夜分遅いこともあり、取り急ぎメールにて連絡させていただきました。詳細につきましては、明日の午前中にお電話にてお伝えいたします。 何卒よろしくお願いいたします。 儀式 一郎 <状況が整理できた段階で詳細を連絡する> 病院へ到着した後、大切な方の容態がある程度分かった段階で詳細を連絡します。電話での連絡が基本です。 見通しのつかない状況が続き、長期的に休む必要がある場合は、あらためて上司に相談しましょう。 <事前にやっておくと良いこと> 家族が入院していることを上司や部署内に相談しておくとよいでしょう。事前に部署内で状況を共有してもらうことで、もしもの時に引き継ぎなどの対応がしてもらいやすくなります。 また危篤での休暇取得は忌引きには当てはまらないので、有給休暇の取得状況を確認しておくと安心です。 2-3病院へ急ぐ 親族・職場へ連絡したら、至急病院へ駆けつけます。危篤後は状況がどのように変化するか分からないので、自宅と病院に距離がある場合は、着替えや現金(交通費・滞在費)の準備もしておきましょう。 目次に戻る 3.家族にできること 危篤の連絡を受けた後は、「自分にできることは何かないか」と思う方も多いのではないでしょうか? ここでは危篤状態にある方へ、家族としてできることをまとめました。それぞれ詳しくご紹介します。 3-1大切な方のそばに寄り添う そばに寄り添うことで、危篤状態にある大切な方へ安らぎを与えられます。これはあなたにしかできないことです。 症状や容態に合わせて、「語りかける」「手を握る」「身体をさする」などスキンシップをとるのもよいでしょう。 危篤状態と言ってもその症状はさまざまです。意識をなくしていることが多いですが、それ以外にも朦朧としていたり、一時的に回復し、食べ物や飲み物を欲したりすることもあります。 寄り添いながらも、状況に応じて医師の許可のもとケアをしてみましょう。 3-2想いを伝える 危篤状態では視覚を含め多くの感覚が低下していきます。しかしその中でも、聴覚は比較的最後まで失われないと言われています。 仮に反応がないとしても、その言葉は大切な方へ確実に届いています。大切な方への想いを耳元で目一杯言葉にしてあげてください。 3-3医師や家族・親族間で今後について相談する 治療など今後について、家族で意思決定が必要な場合もあります。医療従事者の方や家族間で相談し、納得のいく答えを出せるとよいでしょう。 大切な方が危篤状態にある時は、不安や緊張から冷静な判断ができない場合が多いので、一人で答えを出すよりも、様々な方とのコミュニケーションを多くとることで、満足のいく意志決定につながります。 目次に戻る 4.もしもの時に備えて考えておくこと 「もしもの時に備えた準備や行動は不謹慎だ」と思われる方がいるかもしれません。 しかし事前に考えておくことにより、もしもの時に判断しなければならないことが減るので、その分だけ気持ちの面での負担も変わってきます。 4-1菩提寺を確認し相談する もしもの時に備えて、関係のある菩提寺の連絡先を確認しておきましょう。 できれば連絡もして、「大切な方が危篤状態であること」「葬儀を依頼するかもしれないこと」を伝えておきましょう。菩提寺側も心構えができ、もしもの時に都合を合わせやすくなります。 菩提寺が遠方にある場合は、菩提寺に連絡して指示を仰ぎましょう。遠方でも熱心に出向いてくださる僧侶はたくさんいらっしゃいます。反対に「菩提寺は遠方なので僧侶は来てくれないだろう」と勝手に判断するとトラブルの元になるので注意しましょう。 4-2葬儀社を検討する 病院で最期を迎えた場合、故人様を病院内に長く安置できない場合が多く、速やかな搬送を求められます。 搬送は葬儀社に依頼するのが通常です(搬送用の車両を持っており、経験も豊富なため)。 病院側が紹介してくれる葬儀社に、搬送の流れでそのまま葬儀も依頼してしまう場合が多いですが、必ずしも適した選択とは言えない場合もありますので、どこの葬儀社にお願いするか考えておくと安心です。 4-3まとまった現金を手元に置いておく もしもの時には、すぐに支払いが必要なものもあります。 例えば、公営斎場を利用した場合の費用(火葬料・斎場使用料など)や、菩提寺とは別の僧侶を手配した場合のお布施(読経に対するお布施など)は、その場で支払うことが通常となっています。 また「もしもの時を迎えた場合の直後に行うこと」「年末年始にもしもの時を迎えた場合」についてまとめました。状況に応じてご参考ください。 目次に戻る 5.危篤の連絡を受けたら、周囲の協力を得て出来る限りのことをしましょう 病院から大切な方の危篤連絡を受けた後にまずやることは、基本的には「親族・職場への連絡」「病院へ急ぐ」「大切な方の側に付き添う」の3つです。 大切な方が危篤状態になると、ある程度覚悟していたとしても、大きく動揺してしまうものです。「自分がしっかりしなければ」と気丈に振る舞おうとする方もいらっしゃいますが、無理をする必要はありません。 周囲の人に相談して協力を得ながら、「大切な方と一緒にいる時間」を第一に考えて行動しましょう。 24時間365日、ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する
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葬儀 戒名はどうやって授けてもらうの
仏式の葬儀において故人につけてもらう戒名。戒名をつけるのはなぜか?誰に依頼をすれば良いのか?をはじめ、宗派によって異なる戒名の各特色をご紹介します。葬儀の中でも疑問が多い「戒名」について理解を深めましょう。 【もくじ】 1.戒名は菩提寺でつけてもらうのが一般的 2.戒名とはどんなもの 3.戒名の構成はどうなっているの 4.宗派ごとに異なる戒名・それぞれの特色 1.戒名は菩提寺でつけてもらうのが一般的 戒名は、一般に仏門に帰依(きえ)したときに受ける名前で、菩提寺でつけてもらいます。遅くとも葬儀までにはつけてもらいますが、菩提寺が遠隔地の場合は葬儀を俗名で行い、戒名が納骨のときになることもあります。 菩提寺が無い方は葬儀社で紹介してもらったお寺で授けてもらうことができますが、納骨先が寺院の墓地になる場合には、そのお寺から戒名を授けてもらうことになりますので、注意が必要です。 2.戒名とはどんなもの 戒名は、仏門に帰依したときに受ける仏教徒としての名前であり、総称して「仏名(ぶつみょう)」と言います。 仏名は、仏の弟子となった証として与えられるもので、宗派により異なり呼び名も異なります。天台宗、真言宗、浄土宗、禅宗は「戒名」、浄土真宗は「法名」、日蓮宗は「法号」といいます。 本来、戒名は、生前に出家して仏門に入り、戒律を受け入れ仏の弟子になった人に授けられます。今日では、「没後作僧(もつごさそう)」といって、在家(ざいけ)、つまり一般の人が仏の弟子として極楽浄土に往生できるようにするため、死後に戒律が与えられ戒名を授けてもらいます。 3.戒名の構成はどうなっているの 戒名はいくつかの要素で構成されています。僧侶が故人の人となりを鑑み、それぞれの部分に故人にふさわしい文字が使用されます。 院号・院殿号 院号は信仰心が深くお寺への寄与が高い、もしくは社会的貢献度が高い人につけられ、戒名の一番上に置かれます。 道号 道号は二文字の法号(戒名)の上につけられるもう一つの名前です。故人の人となりを表すような文字が用いられます。 法号(戒名) 法号(戒名)は仏の弟子になった事を表す名前で、経や仏典に使用されている言葉を使い、二文字で表されます。法号には身分による階級などはなく、どんな人でも二文字となります。 位号 位号は戒名の下につけられる尊称で、性別や年齢、地位により異なります。位の高い順に、大居士・清大姉、居士・大姉、禅定門・禅定尼、清信士・清信女、信士・信女となります。 すべての要素を併せ構成された戒名の例(位の高い順) ※宗派によって違いがあります 男性の場合○○院殿△△□□大居士、○○院△△□□居士、△△□□居士、△△□□信士 女性の場合○○院殿△△□□清大姉、○○院△△□□大姉、△△□□大姉、△△□□信女 4.宗派ごと異なる戒名・それぞれの特色 戒名・法号・法名は、宗派ごとにそれぞれの特色を持ちます。以下に記載された内容を参考にしてみてください。 目次に戻る
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葬儀 喪主の決定と各係の役割
喪主は誰がなるの?何をすればいいの?葬儀を執り行うには誰に何をお願いすればいいの?などなど、わからないことは多いですね。葬儀に必要な役割は喪主をはじめ、いくつかありますので事前に把握しスムーズに進行できるようにしておきましょう。 【もくじ】 ・喪主の務め ・各係の役割 喪主の務め 喪主は一般的には世帯主・配偶者・長男(長女)の中から選びます。喪主は葬儀だけでなく、後に続く年忌法要、墓参りなどを主催する重要な役割を担います。 社葬や合同葬などの場合、喪主以外に葬儀全般を取り仕切る役割として、葬儀委員長を立てることもあります。施主という呼び方もありますが、施主は葬儀を施行する主ということで、葬儀の金銭的な負担を担う役割を指します。近年では喪主と同意で使われることが多いようです。 各係の役割 葬儀を執り行うには、喪主以外にもいくつかの役割が必要になります。以下に記載している役割の中には、葬儀社のスタッフや専門のスタッフが担当することもあるので、どの役割が必要なのかを葬儀社に確認すると良いでしょう。受付係会葬者芳名録(または記帳カード)と香典、供物の整理、記録などを行います。会社関係の参列者が多く予想される場合は、会社側からも2~3名の手伝いをお願いします。 会計係受付係が預かった香典を計算・集計し、責任をもって管理し喪主へ引き渡します。 案内係道順標示や各種の立看板を用意し、会葬者の葬儀場までの道案内をしたり葬儀場内での導線誘導を行います。 返礼品係通夜のときの通夜返しや会葬礼状などの返礼品を準備し、会葬者に渡します。香典返しのある場合も同様に行います。 供花・供物係供花、供物の発注を取りまとめる係です。喪主が兼任することが多いですが、当日は供花供物の並べ方や、料金の受領などを行います。 接待係通夜ぶるまいの席への誘導や通夜ぶるまいや精進落としの席での茶菓接待などを行います。通夜ぶるまいや精進落としは最近では仕出料理を葬儀社で手配することが多く、専門の配膳人が行うことがほとんどになっています。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です
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葬儀 末期の水と湯灌、身支度から納棺までを解説
亡くなってから故人を棺に納めるまでの間には、「末期の水」から始まる大切な儀式があります。古来より伝わるこれらの儀式とはどのようなもので、どういった意味があるのでしょうか。故人が安らかに旅立てるように知識を深めましょう。 【もくじ】 1.末期の水とは 2.遺体を清める 3.死化粧をほどこす 4.死装束に着替えて整える 5.枕元で行う読経 ~ 枕経 ~ 6.納棺の際の注意点 1.末期(まつご)の水とは 「末期の水」は、臨終の際に取る「死に水」のことです。末期の水の由来は諸説ありますが、お釈迦様が亡くなる前に弟子にお水を求めたことが由来とされています。 方法としては白筆か割り箸の先に脱脂綿をくるみ、血縁の濃い順に故人の唇を湿らせます。準備が間に合わない場合は新しいガーゼなどで代用することもあります。 病院で亡くなった場合は、緊急の措置として病人用の水飲みで故人の唇を潤す場合もあるようですが、故人を自宅へ運んでから改めて死に水を取るのが一般的なようです。末期の水は、後から来た人のために枕飾りの横に置いておきます。 2.遺体を清める ~ 清拭と湯灌(ゆかん)の違い ~ 医師によって死亡が確認されたら病院で遺体を清めてくれることがありますが、これは清拭といい衛生面の意味から看護士が遺体をアルコールで清めるもので、湯灌とは異なります。 湯灌は故人の成仏を願って行う宗教的な意味があり、遺族の気持ちや願いを反映した儀式です。 湯灌(ゆかん)の儀 「湯灌」とは、故人の体を家族が洗い清めるという古来からの儀式です。これは故人の生前の穢れや苦しみを洗い清めるとともに、生に対する煩悩を断ち、来世の高徳を願いながら執り行う、とても精神性の高いしきたりです。 かつては、たらいに入れた水にお湯を足して温度調節した「逆さ水」で遺体を清めていました。 3.死化粧をほどこす 湯灌が済むと、死化粧をして身づくろいをします。爪を切り揃え、髪も整えます。さらに男性はひげをそり、女性には薄化粧をします。 4.死装束に着替えて整える 死化粧が済むと、故人を死装束に着替えさせます。これは仏式での冥土への旅装束のことです。 装束としては、経帷子(きょうかたびら)・三角頭布・頭陀袋・手甲・脚絆・白足袋・数珠・六文銭・わら草履・編み笠・杖などがあります。 着物は左前に着せるなど、通常とは逆の着方で着付けます。本来は白無地の木綿で縫った経帷子を着せますが、最近は故人が生前に好んだ衣服(柄物も可)や新しい浴衣などを着せ、納棺の時に葬儀社が用意した経帷子で遺体をおおうという場合も多いようです。 宗派によっても違いがあるので、事前に菩提寺や葬儀社に確認しておきましょう。 一般的な死装束の例 笠頭巾数珠頭陀袋(ずだぶくろ)・六文銭(ろくもんせん)白足袋経帷子(きょうかたびら)手甲(てっこう)脚絆(きゃはん)草履杖 5.枕元で行う読経 ~ 枕経 ~ 枕経とは、仏式において死者を納棺するのに先立ち、枕元で行う読経です。宗派によっては、剃髪(ていはつ)や授戒(じゅかい)をするところもあります。今日では枕経を行う喪家は少なくなりました。 6.納棺の際の注意点 納棺とは故人を棺の中に納めることです。仏式であれば納棺前に死装束(しにしょうぞく)に着せ替え、死化粧をします。 故人にはドライアイスを添えますが、火葬の関係上、「CO2・ダイオキシン発生の原因になる石油化学製品」や「カーボン製品などの火葬炉設備の故障の原因となるもの」、「遺骨の損傷原因の可能性がある金属製品やガラス・陶器」、「ライターや缶飲料」などは棺の中に納めることはできません。 また、燃焼物であっても「書籍」や「大型の果実類」、「ぬいぐるみなどの大型繊維製品」は火葬場から断られることがあります。 棺に納めるものは葬儀社などに確認をとってから納めるようにしましょう。 神式での納棺 神官が立ち会うのが正式ですが、最近は遺族と葬儀社だけで行うことが多いようです。納棺後、遺体を安置し、喪主から順に、二礼二拍手一礼を忍手(しのびて)で行います。 キリスト教での納棺 納棺の際は神父(プロテスタントでは牧師)が立ち会うのが一般的です。神父または牧師が祈りの言葉を捧げたあと、遺族の手によって遺体を納棺します。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です 目次に戻る
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葬儀 仏式葬儀 ― 通夜・葬儀・告別式の進め方
通夜や葬儀・告別式はどのような流れで執り行われるのでしょうか。初めてのことで戸惑うこともあり、不安は尽きません。流れを知っておくことで遺族側も会葬者側も余裕をもって故人の冥福を祈り最後の時間を過ごすことができます。通夜・葬儀・告別式の流れを確認しておきましょう。 【もくじ】 ・通夜の進め方 ・葬儀と告別式の進め方 通夜の進め方 通夜は、本来は故人の遺族や親族、友人たちが集まって故人とともに過ごすものです。最近では仕事上の都合などから、葬儀・告別式のときには訪れずに通夜に弔問する場合が増えてきています。遺族は弔問客を出迎えたり見送る必要はありません。祭壇のそばに控えてその場で弔問を受けるか、会釈をする程度にします。 通夜の流れ(首都圏での仏式の一例) 進 行 喪家側・一般会葬者 ①喪主・遺族着席 ②僧侶入場 ③読 経 ④遺族焼香 ⑤一般会葬者の焼香 ⑥僧侶退場 ⑦通夜ぶるまい ⑧解散 記載の式次第は首都圏での仏式の一例です。地域や宗教者との打ち合わせによって流れが違うことがあります。 葬儀と告別式の進め方 葬儀は、本来は死者を煩悩や苦しみの世界から悟りの境地に導き入れるために行うものです。僧侶は読経によって故人に引導を渡します。遺族や弔問客は、仏に死の報告をして冥福を祈ります。 告別式は、故人の友人や知人、一般会葬者が故人とお別れをする儀式です。本来は、宗教儀礼である「葬儀」とは別に行ますが、最近では葬儀と告別式を一緒に行うことが多くなっています。 葬儀・告別式の流れ 宗教儀礼である葬儀と、会葬者がお別れを告げる場面である告別式は別のものですが、ここでは一連の流れとして載せています。 ①遺族・参列者入場 ②導師入場 ③開式 ④読経 ⑤遺族焼香 ⑥参列者焼香 ⑦導師退場 ⑧弔電拝読 ⑨ご対面・お別れ ⑩挨拶 ⑪出棺 記載の式次第は首都圏での仏式の一例です。地域や宗教者との打ち合わせによって流れが違うことがあります。 葬儀での席次例 ここに掲げる席次例は葬儀場を利用した葬儀の一例です。式場の間取りや人数、また地域のしきたりによって席次は変わってきます。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です
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葬儀 火葬場での納めの式と骨上げのしかた
火葬は、故人と最後のお別れをし、お骨にする大事な場となります。火葬場ではどのようにしたら良いのか、骨上げの仕方などをご説明します。また、お骨を分骨したいと考えている方へ分骨の手順についてもご紹介します。 【もくじ】 1.火葬場に火葬許可証を提出する 2.火葬炉の前で「納めの式」 3.「骨上げ」は係員の指示に従って 4.分骨は前もって申し出る 5.火葬場からの帰り道 1.火葬場に火葬許可証を提出する 火葬許可証は前もって葬儀社の係員が預かり、火葬場に提出して火葬が行われます。 火葬が終わると火葬場から、提出した許可証に火葬証明がされ、遺骨と一緒に戻ってきます。 これは埋葬時に必要となりますので大切に保管しておきます。 2.火葬炉の前で「納めの式」 柩が炉の前に安置されると線香台が用意されます。僧侶が同行したときは読経が行われます。 喪主、遺族、親族という順に全員が焼香し、次に柩に向かって最後の別れのあいさつ(礼)をします。柩は炉に運ばれ、火が入ります。これを「納めの式」といいます。 火葬の時間は1~2時間です。控え室で待つ間は茶菓、酒、ジュース類など用意をして、一同をもてなします。 最近ではこの待合の時間で精進落としの食事を行い、火葬場から戻った時点で解散、ということも増えてきています。 3.「骨上げ」は係員の指示に従って 骨上げは2人が1組になって1つの骨を拾います。 順序は喪主が最初に、親族から故人と血縁の濃い順に足、腕、腰、背、ろっ骨、歯、頭と進み、最後に喪主がのど仏を拾い、骨つぼのいちばん上に置きます。 宗派によっては2人1組での骨上げを行わないこともあります。また、骨壺は地域によって大きさが違い、全部の遺骨を納める地域と、一部のみ納める地域があります。 4.分骨は前もって申し出る 最近では実家から分骨して、新しくお墓を作る人も増えています。分骨をして埋葬するには分骨証明書が必要になります。 火葬場で分骨し、分骨した遺骨を埋葬したいという場合は、火葬場で「火葬証明書(分骨用)」を発行してもらいます。 その場で申し出ると証明書が間に合わないことがありますので、分骨を希望される場合には予め葬儀社に伝えておくようにしましょう。 後から遺骨を分けることも可能ですが、分けた遺骨を埋葬する際には証明書が必要なため、分骨を行うのであれば収骨のタイミングで行っておくのが最も手間が少なく済みます。 納骨が終わった遺骨を分骨し、新たな墓地に埋葬する際には「分骨証明書」を提出しなければなりません。故人が埋葬されているお墓の管理者に分骨証明書を発行してもらってください。 位牌 位牌とは故人の霊を祀るために、戒名や法名を記した木製の牌のことをいいます。霊の「依代(よりしろ)」と考えられています。 一般に葬儀では白木の位牌(野位牌)を用い、忌明けの四十九日までに本位牌を用意します。浄土真宗では位牌は祀らず、過去帳を使用します。 5.火葬場からの帰り道 収骨が終わると葬儀場または自宅へ帰ることになります。 少し前までは、火葬場からの帰り道を、行きとは違う道にする風習が多くありました。これは故人の霊が戻って来られないように帰り道を変え、成仏してもらうという意味合いがあったようです。 最近ではほとんど意識されないようですが、親族の中に気にする人がいる場合には帰り道を変えたい旨を事前に葬儀社に伝えておく必要があります。 ただ、浄土真宗では、往生即成仏といい、亡くなったらすぐに往生(仏の世界へ行く)するため、「霊魂」自体を否定しています。 そのため、故人の霊が付いてきてしまうといった考え方は教えと異なり、浄土真宗の教えをきちんと理解していないとされ、この風習を叱るお寺もありますので注意してください。 帰りは喪主が位牌、次に近しい人が遺骨、その次の人が遺影を持ちます。 ただし、遺骨はかなり重いため、年配の女性などが持つのは大変かもしれません。その場合は遺影を持つ人と順序を変えるなどして、男性が遺骨を持つようにします。 火葬場へ向かう時には喪主は霊柩車に乗りましたが、帰りは霊柩車がありませんので、他の親族と一緒の車で帰ってきます。 火葬場併設の式場などで葬儀を行い、出棺時に車両を使用しない場合でも歩く順序は基本的に、僧侶・喪主(位牌)・遺骨・遺影の順になります。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です 目次に戻る
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葬儀 焼香の作法について
通夜や告別式での弔問の際に必ず行う「焼香」。見よう見まねで行うことが多くいつも不安な方は多いはずです。ここでは焼香の種類や作法についてお話しします。故人の冥福を祈り安心して焼香することができます。 【もくじ】 ・焼香の様式 ・弔問は通夜の方が多い ・焼香の作法 ・宗派によって異なる焼香 ・焼香について 焼香の様式 焼香には座って行う座礼と立って行う立札の場合の2通りあります。以前は自宅や寺院で葬儀を行うことが一般的でしたので座礼も多かったですが、昨今の斎場葬の増加によりほとんどの場合は立礼になりました。さらに、会葬者が多い場合などには親族は座ったまま焼香をする回し焼香をすることもあります。 弔問は通夜の方が多い 本来、通夜とは故人の遺族や親類、友人たちが集まって、故人とともに過ごすもので、これを夜伽といいました。最近では、仕事上の関係などから葬儀や告別式に弔問できない人が多く、通夜に弔問することが増えてきました。地域によって違いがありますが、全国的には通夜の参列者の方が多い傾向にあります。 焼香の作法 焼香には抹香を使う場合と、線香を使う場合があります。一般的には抹香を使う場合を焼香と呼ぶことが多いようです。 抹香を使う場合には、香炉に火をつけた炭を置き、その上に親指・人差し指・中指の三指で摘まんだ抹香を静かに置いて焚きます。 線香を使う場合は、ロウソクで火をつけた線香は手であおいで火を消します。次に線香を香炉に立てて合掌します。 抹香の焼香回数、線香の本数は宗派により異なりますので、葬儀社スタッフに確認すると良いでしょう。 宗派によって異なる焼香 焼香のやり方や回数は、宗派によってそれぞれ異なります。一般的な方法としては次のとおりです。 天台宗1~3回(特に決まりなし) 真言宗3回 浄土宗特に決まりなし 浄土真宗本願寺派1回(額にいただかずに) 真宗大谷派2回(額にいただかずに) 臨済宗特に決まりなし 曹洞宗2回(1回目は額に押しいただき、2回目はそのまま落とす) 日蓮宗導師は3回・一般の方は1回 焼香について 香のいわれ 香はその人や場を清める働きがあるといわれています。また、仏の弔いあるいは仏の慈悲などともいわれ、亡くなった人を供養するのに欠かすことのできないものです。 日本に伝来した香 香は飛鳥時代に日本に渡来したもので、平安時代に貴族の間に流行し愛好されました。白檀(びゃくだん)や沈香(じんこう)、伽羅(きゃら)などは特に珍重されました。生活の中でこれだけ愛好されたのは、現代のように石けんがなく、入浴も不便であったことが関係していると思われます。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です
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葬儀 亡くなった方を安置する時に必要なこと
ご遺体が自宅に戻られた時にどのように安置するば良いのか、何を揃えたら良いのか悩んでしまうものです。いざという時に困らないように、ご遺体の安置の仕方についてご紹介します。 【もくじ】 1.ご遺体の安置は仏式では北枕(西枕)にする 2.仏式の枕飾りで用意するもの 3.神式のご遺体の安置と枕直し 4.キリスト教のご遺体の安置 5.北枕と火葬 1.ご遺体の安置は仏式では北枕(西枕)にする ご遺体は清潔なシーツを敷いたふとんに北枕にして寝かせ、胸元で腕を組ませます。お部屋の間取りなどで北枕が難しい場合には西枕にします。 これはお釈迦様が亡くなられた時に、「頭は北で顔は西を向き、お身体の右側を下にして亡くなられた」(頭北面西右脇臥/ずほくめんさいうきょうが)ということが由来となっています。 顔は白布で覆い、ふとんの上に守り刀を置いて安置し、遺族や親族、弔問客と名残の時間を過ごします。 2.仏式の枕飾りで用意するもの 枕飾りの台を頭の上か横に置き、①香炉、②線香、③ロウソク、④花立て(樒を1本または白菊1本)、⑤枕飯、⑥鈴、⑦水、⑧だんごを供えます。 これは宗派によって多少違いがあります。状況により全部そろわない場合は、香炉、ロウソク、花、線香程度を用意します。 これらは葬儀社に依頼すると葬儀一式の中で用意されます。 仏式の枕飾り 花枕飯位牌だんご水ロウソク線香香炉鈴 3.神式のご遺体の安置と枕直し 臨終となると神棚および祖霊舎(それいしゃ)に帰幽(きゆう/神道の用語で亡くなることを指します)の奉告(ほうこく)をするとともに、扉の前に白紙をはります。 ご遺体は仏式と同じ北枕か、あるいは部屋の上位に向け、顔は白布で覆います。枕元に枕屏風を立て、守り刀(小刀、その他の刃物で代用してもよい)を置きますが、刃はご遺体に向けません。 枕飾りは灯明(とうみょう)、榊(さかき)、玉串(たまぐし)のほかに、生前故人が好んだ食べ物または洗米、塩、水を供えます。 神式の枕飾り 榊(さかき)霊璽(れいじ)神鏡(しんきょう)神酒(みき)白木の台塩水三方洗米玉串 4.キリスト教のご遺体の安置 キリスト教は、死は悲しむべきことではなく、天国の神のもとに召される日がきたことと考えられています。 葬儀は、特にプロテスタントは簡素ですが、末期の水や湯かん、死化粧は仏式と変わりありません。 ご遺体の安置の方角は特に決められていません。胸に組んだ手には十字架を持たせます。枕元には教団によっても多少異なるのですが、燭台、十字架、白い花などを用意します。 プロテスタント式の枕飾り 白い花聖書ロウソク カトリック式の枕飾り 聖油つぼ黒布をかけた小机十字架パンロウソク水タオル 5.北枕と火葬 ご遺体を安置するときは、釈尊入滅(しゃくそんにゅうめつ)の際の姿勢にならい、死者の頭を北に向けて寝かせます。 北向きにできない場合は、西向きでも、故人が安らかに眠れるようにすれば良い、とされています。 なお、ご遺体は伝染病による死亡の場合を除き、死亡した時刻から24時間を過ぎなければ火葬や埋葬をすることはできません。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です 目次に戻る
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葬儀 宗教者をお迎えするときに
通夜・葬儀当日に供養のため、仏教の僧侶など宗教者をお招きした際に、宗教者をどのようにお迎えしたら良いか戸惑うことがあると思います。ここでは宗教者の迎え方や挨拶などをご紹介いたします。 【もくじ】 ・僧侶への接待ってどうするの? ・僧侶へのお布施 ・神式・キリスト教式の場合の接待とお礼・布施ってそもそも何? 僧侶への接待ってどうするの? 通夜当日、僧侶が葬儀場へ到着したら、故人へお参りされるかを伺い、ご尊前へ案内をします。その後、専用の控室へ案内しお茶をお出しますが、お茶は葬儀社のスタッフが用意してくれることが多いようです。喪主・遺族は僧侶が一息ついたタイミングを見計らい、改めて挨拶に行きます。その際に、お布施やお礼、車代などをお渡ししますが、地域や僧侶によってもしきたりが違いますので、葬儀社などに確認が必要です。 通夜ぶるまいは、僧侶への食事も考慮した方が良いでしょう。僧侶への食事の準備や声がけは本来、喪主の役割ですが、今は葬儀社のスタッフが行います。食事が済み、僧侶が帰る際はお見送りをし、お礼を言います。僧侶が食事をしない場合には「御膳料」を包みます。御膳料を渡すタイミングは、開式前の挨拶の時にお布施と一緒に渡すか、お見送り時に渡すかですが、開式前に渡すことが多いようです。葬儀場が菩提寺などの場合には、僧侶が暮らす母屋や寺務所に食事を持って行き、喪主や遺族が帰る時に僧侶に挨拶をします。 葬儀当日もお迎えは、通夜当日と同じになります。お帰りは僧侶が火葬場に行くかどうかで異なります。僧侶の帰るタイミングは大きく分けて3つです。 ① 火葬場まで同行せず、出棺を見送って帰る ② 火葬場に同行し、火葬炉前で読経を上げて帰る ③ 火葬場に同行し、収骨まで立ち合い遺族と一緒に葬儀場まで戻り、初七日法要を執り行って帰る ①の場合、遺族は火葬場に向かっていて僧侶のお見送りができないため、出棺時の短い時間で挨拶とお礼を言うか、もしくは開式前にすべての挨拶を済ませることになります。 ②③の場合は、僧侶が帰る時に葬儀社のスタッフが喪主・遺族に声をかけるので、そのタイミングで宗教者をお見送りし、お礼を言います。 〈僧侶のお迎え挨拶例―通夜の場合〉 「本日はお忙しい中、早速ご足労いただきまして誠にありがとうございます。父もさぞかし安心することと存じます。定刻どおり始めたいと思いますが、なにぶんにも不慣れですので、よろしくご指導くださいますようお願いいたします。お部屋をご用意いたしておりますので、ひとまずお休みください。」 〈僧侶の迎え挨拶例―葬儀の場合〉 「昨夜は遅くまで誠にありがとうございました。本日もどうぞよろしくお願いいたします。開式までしばらく時間がございますので、控え室でお休みください。時間になりましたらお迎えに上がります。」 僧侶へのお布施 僧侶へのお布施は一般的に、通夜・葬儀・初七日法要までのお務めと、戒名を授けてもらう御礼を含めてお渡しします。料金ではないため、お経料・戒名料とは分けないことが多いですが、地域によっては通夜・葬儀・火葬・初七日法要とその都度分けてお渡しすることもあります。お渡しする封筒の表書きは「御布施」と書きます。 神式・キリスト教式の場合の接待とお礼 神式もキリスト教も宗教者の迎え方と心構えは仏式と同じです。キリスト教と神式での宗教者へのお礼は、表書きに「御礼」と書きます。 布施ってそもそも何? 布施とは他人に財を渡したり、相手の利益となるように教えるなど、「与えること」を指します。仏教においては三施(さんせ)といい、財施(ざいせ)・法施(ほうせ)・無畏施(むいせ)の3種類があるといわれています。財施とは他人に物品を施すことで、一般名詞としてのお布施はこれにあたります。法施とは仏の教えを伝えることで、僧侶の仕事になります。無畏施は困難にあっている人の恐れを取り除き、安心させてあげることを指します。 また、お金や物が無くても万人にあまねく施すという意味で「無財の七施」という考え方もあります。 ① 眼施(げんせ) やさしいまなざしで人に接すること ② 和顔悦色施(わげんえきじつせ)または和顔施(わごんせ) にこやかな顔で接すること ③言辞施(ごんじせ) やさしいことばで接すること ④身施(しんせ) 自分の体でできることを奉仕すること ⑤心施(しんせ) 他人のために心をくばること ⑥床座施(しょうざせ) 席や場所・順番を譲ること ⑦房舎施(ぼうじゃせ)自分の家を提供すること※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です
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葬儀 仏式での葬儀・告別式から出棺までのポイント
葬儀と告別式の違いはおわかりですか?同じように思えますが実は同じではないのです。記事ではこの2つの違いと、喪主が当日慌てずに落ち着いて故人とお別れできるように、最後の対面と出棺についてもポイントを押さえ説明します。【もくじ】 ・葬儀と告別式 ・最後の対面 ・柩の中に故人の愛用したものや花を入れる ・出棺時の挨拶 ・出棺のときは喪主が位牌を持つ ・火葬場へ向かう時の注意点 葬儀と告別式 葬儀と告別式という言葉は同義でとらえられていることもありますが、本来は違うものです。葬儀は宗教儀礼であり、故人をあの世に送り届ける儀式です。告別式は宗教からは離れ、故人と縁のあった人が別れを告げる場所になります。首都圏の葬儀では、葬儀ならびに告別式と表記され、約1時間の中で続いて行われることが多いようです。 最後の対面 葬儀が終わると、柩は祭壇から降ろされ、最後の対面となります。故人の頭の方から喪主、配偶者、子ども、兄弟姉妹とその配偶者というように、血縁の濃い順に左右に並び、故人に別れを告げます。 柩の中に故人の愛用したものや花を入れる 故人が愛用したもので、柩に入れたいものがまだ入っていないときはこのとき納めます。次に、葬儀社が祭壇に飾られていた花を一輪ずつお盆に載せて準備し、これを遺族・親族・会葬者が故人の周りにお供えします。お花を入れ終わったら、柩に蓋をします。このとき柩に石で釘を打ちますが、この行為は「くぎ打ち」といい、故人が三途(さんず)の川を無事に渡れるように願うための儀式です。昨今では省略されることも多くなっています。 出棺時の挨拶 お花を入れ終え、柩の蓋が閉まったら喪主または親族の代表者から挨拶があります。これは遺族側から会葬者に向けての挨拶なので必ずしも喪主が行わなくてはならないという決まりはありません。挨拶のタイミングもさまざまで、故人を霊柩車に乗せてから行う場合や、花入れの前に行う場合もあります。挨拶のタイミングは葬儀社に相談してみましょう。 出棺の挨拶例(遺族が挨拶する場合) 本日は○○儀の葬儀に際しまして、ご多忙のところ、故人のためにご会葬くださいまして喪主、遺族ならびに親族を代表し厚くお礼申し上げます。 また、生前は皆様より格別なご厚情を賜り、また発病後はご懇切なお見舞いをいただき、心より感謝の意を申し上げます。本当にありがとうございました。 本日はこのように盛大なお見送りを受けまして、故人もさぞかし満足をしていることと存じます。今後は、生前の故人同様、残された遺族にもご厚情賜りますよう、ひとえにお願いを申し上げる次第でございます。簡単ではございますが、これをもちましてお礼の挨拶とさせていただきます。 出棺のときは喪主が位牌を持つ 葬儀社の係員と遺族が出口まで運び出した柩を、故人の友人や知人たちが受けて運び、霊柩車に乗せます。喪主は位牌を、次に血縁の濃い人が遺影を持ちます。出棺のあいさつは喪主または代表者がします。 火葬場へ向かう時の注意点 火葬場には通常、遺族、親族とごく親しい人が行きます。この時、喪主や遺族に事前に同行することを伝えずに突然同行するのは迷惑になることがありますので、同行したい場合には予めその旨を喪主や遺族に伝えて許可をもらうようにしましょう。 出棺の際、喪主は位牌を、筆頭遺族が遺影を持ち、霊柩車を先頭に出発します。マイクロバス、ハイヤーが用意されている場合は、喪主は霊柩車に乗り、次の車には僧侶(同行する場合)、遺族、親族という順に乗り込み席に座ります。これは土葬を行っていた時の葬列の名残といわれています。 ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です
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葬儀 葬儀を主催する際に考えておく7つのこと
実際に葬儀を主催する立場になった時に慌てないように…、そんな考えから最近では葬儀の事前相談をする人が増えてきました。しかし、葬儀社に話をするのはハードルが高いという人も多いと思います。ここでは葬儀を執り行うまでに調べ、考え、相談しておいた方が良い項目を7つにまとめました。 【もくじ】 ・1葬儀の形式 ・2葬儀の規模 ・3宗教・宗派 ・4葬儀社・葬儀場の候補 ・5喪主の決定 ・6安置場所 ・7写真の準備・副葬品の確認 ・まとめ 1 葬儀の形式 葬儀の形式には、通夜・葬儀と二日間執り行う一般的な方法の他に、通夜を省いた一日葬や、儀礼を行わない直葬など様々な形式があります。参列者への案内、菩提寺との関係、葬儀後の供養なども含めてどの形式にするかを決めておく必要があります。 2 葬儀の規模 葬儀に参列される人数の予測を立てておくと葬儀場を選定する際の判断基準になります。親族(火葬場まで同行する人)と一般参列者を分けて考えておくことで精進落としなどの料理などを考える時にも目安になります。 3宗教・宗派 宗教形態にも仏式・神式・キリスト教式・無宗教など様々な形態があります。仏式であれば菩提寺があるかどうかを確認します。菩提寺がある人は戒名やお布施の相談をしておくと良いでしょう。神式やキリスト教でもお付き合いのある宗教者がいれば同様に相談しておきましょう。宗教者との付き合いが無い人は、葬儀社に相談すれば紹介をしてもらえます。無宗教でお考えの場合には、具体的にどのような葬儀にしたいのかを詳しく葬儀社と相談しましょう。 4葬儀社・葬儀場の候補 亡くなった時点で葬儀社を探し始めるのは時間も無く、判断が難しいため、事前に数社の葬儀社に話を聞き、どこの葬儀社に依頼するかを決めておきましょう。葬儀場に関しても、利便性や設備、人数などによってある程度決めておくと良いです。ただし、状況によって日程が延びることなどもありますので、第二・第三の候補も検討しておいてください。 5喪主の決定 家族の間で誰が喪主を務めるかを話し合っておいてください。一般的に、喪主は配偶者やお子様が務めます。喪主を務める人と挨拶をする人、また金銭的な負担を担う方が別であっても問題はありません。喪主は葬儀だけでなく、後に続く年忌法要やお墓の継承などの責任も持つことが多いようです。 6安置場所 病院で亡くなった際、病院からは平均2時間ほどで出発します。故人をどちらに安置するかを決めておきましょう。自宅に安置するのが基本とされてきましたが、昨今では住宅事情や近隣の方に知られたくないということから、首都圏を中心に葬儀社の安置施設に安置する人も増えてきました。 7写真の準備・副葬品の確認 葬儀には遺影を飾ることが多いですが、遺影は葬儀後も残るため、写りの良いものを選びたいものです。一般的に男性は写真が少なく、女性は写真が多すぎて選べない、と言われます。ピントが合っている写真で、できるだけ大きく写っているものを選びましょう。写真上の服装は修正が可能なので服装にこだわる必要はありません。以前は遺影写真といえば喪服でしたが、最近では普段着ているもので遺影を作られる方がほとんどです。表情もその人らしい柔らかい表情のものを選んでおくと良いでしょう。葬儀社によっては事前に遺影用の写真を撮影するサービスを行っているところもあります。 副葬品とは火葬の際にお棺に一緒に納める故人ゆかりの物のことです。納めることができない物も多いですから、納めたい物を事前に葬儀社に相談しておくと良いでしょう。 まとめ 葬儀を主催する時に調べ、考え、準備しておくことを7つご案内しました。家庭によっては他にも相談しておくべき項目もあるかと思います。自分が喪主を務めるからといって、ひとりで考えるのではなく、兄弟や親戚に相談することも大切です。意見が異なった場合の優先順位は①故人の希望 ②喪主の希望 ③家族の希望 ④親族の希望 ⑤会葬者の都合です。まずは故人にとって良いと思う方向性で考えてみると良いでしょう。
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葬儀 社葬・団体葬の準備で心得ておきたいこと
葬儀を「社葬」で執り行うとなった時に、何をどのようにしたらいいのか戸惑う人も多いと思います。会社を挙げての大切な行事を滞りなく行うために、社葬の定義から準備の内容などについてご紹介しますので参考にしてください。【もくじ】 ・社葬とは ・社葬・団体葬は故人の遺徳を顕彰する儀式 ・葬儀実行委員会の設置により葬儀委員長を決定 ・葬儀にあたっての諸準備 社葬とは 社葬とそれ以外の葬儀を分ける判断基準は、葬儀の運営主体が会社にあり、会社の経費で執り行われるかどうかという点です。社葬では通常、喪主は遺族が務め、施主は最高責任者である葬儀委員長を中心に会社が務めます。なお、社葬にはいくつかの種類がありますが、一般的な社葬は、まず近親者で密葬(個人葬)を行い、その後、本葬である社葬(団体葬)を執り行います。そのため、訃報から社葬までには多少、時間はあるものの、決めることや準備することが膨大にあるのが特徴です。 社葬・団体葬は、故人の遺徳を顕彰する儀式 社葬・団体葬は、故人に対して会社として弔意を示し、故人の功績を顕彰する意味が込められています。また、実質的な次期後継者を発表する場となる場合もありますので、対外的にも細心の配慮が必要です。社長や取締役など重要な役職にあった人や特別な功績があった人が亡くなった時や殉職者が出た時などに行われます。 葬儀実行委員会の設置により葬儀委員長を決定する 社葬(団体葬)が決定したら、葬儀実行委員会が設置され、葬儀委員長ならびに葬儀委員が選出されます。葬儀委員長は喪主や遺族よりも上位になり、あいさつなどが主な役割です。実質的な運営は葬儀実行委員会が行い、総務部などが実行委員会に当たるのが一般的です。 葬儀にあたっての諸準備 葬儀社に全般を依頼する場合、僧侶の人数等十分に相談することが大切です。社葬では規模が大きくなるため、僧侶も複数(3~10名)でお勤めすることがほとんどになります。僧侶の人数については、菩提寺があればそのお寺に確認し、なければ葬儀社が手配しますので葬儀社に相談してください。また、お布施等も確認しておきます。喪服を着る場合は、見た目を統一し、リボンや喪章で役割を明確にします。遺族や主催者はモーニングなど正装をすることが多いです。 社葬の進行手順 ①葬儀実行委員会の設置 葬儀委員の選出 ②葬儀の規模・費用の決定 ③喪家側の密葬・火葬 ④社葬執行準備 式場選び・通知 式場見取り図・式次第作成 ⑤式運営 社葬仏式葬儀告別式式次第(一例) ①親族参列者着席 ②僧侶入場 ③開式の辞 ④読 経 ⑤弔辞弔電 ⑥焼香読経 委員長・喪主焼香 親族・参列者焼香 ⑦僧侶退場 ⑧委員長あいさつ 葬儀終了 少憩 ⑨一般告別式 ⑩親族代表あいさつ ⑪閉式の辞 一般的な告別式式次第(一例) ①僧侶入堂 ②開式の辞 ③読 経 ④一般会葬者焼香 ⑤僧侶退堂 ⑥喪主あいさつ ⑦閉式の辞