臨済宗円覚寺イメージ

栄西が開いた臨済宗について、教義や葬儀の特徴などを簡単にご紹介します。


【もくじ】
・開祖
・教義
・経典
・本尊
・本山
・葬儀の特徴
・焼香の回数


開祖

日本臨済宗の開祖は栄西(ようさい1141~1215)です。栄西は備中吉備津(岡山市)で神主の子として生まれました。11歳で出家して13歳のとき比叡山に登り、天台教学、主に密教を学びました。1168年、宋に渡り天台の典籍を持ち帰りました。
1187年、47歳のとき再び宋に渡ります。このときは臨済宗の禅を学び、1191年に帰国しました。臨済宗は中国唐代の高僧 臨済義玄(ぎげん)を開祖とする禅宗の一宗派で、「公案禅」という師弟の問答を通じて悟りの道を目指すものです。栄西は九州各地で禅の布教を行い、1195年に博多に日本最初の禅寺、聖福寺を建立しました。
栄西の禅は天台宗の批判を受けますが、それに対し栄西は「興禅護国論」を著し、禅は鎮護国家や天台宗の興隆につながるものであると出張しました。しかし京都での布教は難しく、鎌倉に向かいます。栄西は密教僧として鎌倉幕府の庇護を受け、1200年に鎌倉の寿福寺、1202年に京都建仁寺の開山として迎えられました。栄西は天台・真言・禅(円・密・禅)三宗兼学の学僧を育て、1215年75歳で入寂しました。
 

教義

坐禅を通じて自分の心を見極めることにより、仏の悟りを自己の体験としてつかみとること(直指人心・見性成仏)を目的とします。また、仏の教えの真髄は言葉だけでは得られず(不立文字)、直接的な体験によってのみ伝承される(教外別伝)としています。
臨済宗では公案禅(看話禅)、すなわち、与えられた課題(公案)の解決・解答を思索する修行によって悟りに至ろうとするものです。また、日常生活も坐禅であると考え、義玄以来、厳しい修行を行うのも一つの特徴となっています。

経典

禅宗では「不立文字」「教外別伝」を基本としていますので、特定の経典を定めませんが、「金剛般若経」「般若心経」「観音経」「大悲呪」などを読誦します。

本尊

釈迦如来

本山

臨済宗は主に14派に分かれています。以下は各派の本山です。

建仁寺派 建仁寺/京都市東山区
東福寺派 東福寺/京都市東山区
建長寺派 建長寺/神奈川県鎌倉市
円覚寺派 円覚寺/神奈川県鎌倉市
南禅寺派 南禅寺/京都市左京区
国泰寺派 国泰寺/富山県高岡市
大徳寺派 大徳寺/京都市北区
妙心寺派 妙心寺/京都市右京区
天龍寺派 天龍寺/京都市右京区
永源寺派 永源寺/滋賀県東近江市
向嶽寺派 向嶽寺/山梨県甲州市
相国寺派 相国寺/京都市上京区
方広寺派 方広寺/静岡県浜松市
佛通寺派 佛通寺/広島県三原市

葬儀の特徴

引導法語といい、導師によって故人を浄土へ送る法語が唱えられます。その際、導師から大きな声で「喝!」と発せられるのが特徴と言えるでしょう。

焼香の回数

1回 ※押しいただかない
「押しいただく」とは、焼香の際に抹香をつまんで額へと近づける行為のことを言います。臨済宗は焼香の際、押しいただかないので、抹香を指でつまみ、そのまま香炉へ落とします。