全日産・一般業種労働組合連合会 元会長 郡司 典好様

 
2023年12月19日更新。
 
 

日本の労働組合の先駆者的存在としてスタートし、一人ひとりのニーズに合わせた相互共済活動へ

 

――貴団体にはリック局という相互扶助を目的とした共済部門がありますが、こちらの設立の経緯を教えてください。

 

日産労連は、主に日産自動車労組やUDトラックス労組をはじめ、自動車産業のみならず、一般業種も含めた約350の労働組合から構成されています。そしてその組合員と家族を中心に、福祉や共済をはじめとするさまざまな制度やサービスを提供しています。

発足したのは1991年。生涯を通じて豊かで健康な生活を送ることが課題になってきた人生80年時代を迎えた頃、労働組合として『組合員とその家族を従来の枠を超えた幅広い領域からサポートする仕組みができないか』という新たな発想で生まれたのが、ライフサポート活動でした。

そしてその活動を担当しているのがリック局です。

 

「リック(LIC)」とはライブコーディネーター(Live Coordinator)の略称で、その発想の原点にあるのが、相互扶助の精神です。

日産労連には組合員数約26,000人を擁する労組や、組合員が数人の中小労組まで、さまざまな業種・形態の労働組合があります。

一企業や一組合だけでは難しい制度やサービスでも、リック会員約168,000人のスケールメリットを活かせれば、より大きな保障や充実したサービスを提供することができます。


全日産・一般業種労働組合連合会 リック局

 
 
 

他にはなかった葬儀のサポートを展開し、利用者目線の使いやすさと安心感を提供

 

――ライフサポート活動のひとつとして儀式サービスを通じた『葬儀共済』を提供していますが、導入の経緯を教えてください。

 

葬儀共済とは、最後の最後に人間の尊厳をサポートできる素晴らしい制度です。

我々の活動を紹介した新聞記事を目にした全国儀式サービスの伴和夫会長が、その考え方に共鳴して日産労連へ提携を申し入れたことが契機となり、この制度を採り入れることになりました。

葬儀共済は、組合員が亡くなった後もサポートするという他に類を見ない仕組みです。我々が目指す人間性の尊重という観点からも、非常に重要な取り組みであると考えています。

 
 

―― 会員様からの評価はいかがでしょうか。

 

いざというときは、突然訪れます。全国の信頼できる葬儀社を24時間365日いつでも電話一本で手配できることは、正常な判断が難しい状況でも精神的な安心感につながります。

また、祭壇や棺などの基本セットが無料もしくは廉価で提供されることも、心のご負担を和らげているのではないでしょうか。

なにより全国儀式サービスが長年のお付き合いを通じて深い信頼関係にある全国約500の選りすぐりの葬儀社、2700以上の斎場と提携していることで、多種多様な地域のニーズに即した葬儀を行える点も高く評価されています。

あらゆる面でユーザー目線を貫いている全国儀式サービスの姿勢は、我々の活動の大きな支えになっていると言えます。

 

さらに、会員への周知と利用拡大に向けた取り組みも信頼できるポイントです。

日産労連の機関誌「ゆうLife」などを使って広報活動を行っている他、全国儀式サービス主導でも、DMをはじめ多くのPRを実施しています。

葬儀共済は親から子へ制度をどう伝えるかが重要ですが、最近では日産労連『葬儀共済』のLINEアカウントを開設いただくなど、時代をとらえた最適なPR方法をご提案いただいている点も、心強く感じています。


日産労連 販促ツール例

 
 

ニーズに合わせて柔軟に対応、共済制度を時代の風を読みながら進化させる

 

――今後の全国儀式サービスに期待することはなんでしょう。

 

最近の葬儀は小規模化し、家族葬が増えています。ですが、その方の生前置かれていた状況によって、葬儀の形は変わってくるはずです。

仕事仲間を中心としたお別れなのか、地域を中心としたお別れなのか、何歳で亡くなったのかなど…。「家族葬」であっても、どんなお別れの仕方がいいのか、利用者が選択できるバリエーションが増えるといいですね。

我々も、共済制度を時代とともに進化させ、ニーズにあわせて柔軟に変化していきたいと考えています。

 

※「葬儀共済」は、日産労連・リック局での、葬儀支援サービスの呼称です。

 
 
 
日産労連ウェブサイト

http://www.ngu.or.jp/