位牌イメージ

故人の魂を祀り、仏壇に納める位牌。この位牌は葬儀までに用意するものだと思っている人もいるかも知れませんが、実はそんなことはないのです。それでは位牌はいつ作り、どこに頼んだら良いのでしょうか?

 
 
 
【もくじ】
1.白木位牌と本位牌
2.位牌の種類
3.位牌は一人に一つが決まり?
4.位牌はどこでつくる?
5.位牌を作らない宗派
 
 
 

1.白木位牌と本位牌

位牌と聞くと、仏壇の中にある黒い位牌をイメージする人が多いと思います。位牌には戒名が記されています。

戒名は、多くが葬儀の前にもらいますが、黒塗りの位牌は作るのに時間が掛かるため、葬儀当日までに用意されていることはほとんどありません。

 

では葬儀の時は位牌が無いのかというと、そうではなく仮の位牌である「白木位牌」が用意されます。文字通り漆などを塗っていない白木でできた位牌で、これにお寺の僧侶が戒名を記します。

直接筆で書かれる場合と、戒名紙という紙に戒名を記し、その紙を貼る場合があります。

この白木位牌は葬儀社がお寺に届けたり、お寺にある物を使用したりしますので、遺族が直接買うことはほぼありません。

 

葬儀で祭壇に祀る白木位牌に対して、仏壇に納める位牌を「本位牌」と呼びます。

 
 

2.位牌の種類

本位牌には大きく分けて3種類あります。

 
塗位牌

白木に漆を何度も塗り、金箔などで飾りをつけた位牌です。漆を重ねた回数が多いほど高級で、劣化しにくくなっています。位牌と聞いて一般的にイメージするのはこの塗位牌ではないでしょうか。

塗位牌見本

 
唐木位牌

黒檀や紫檀といった高級木材に、透き漆という半透明の漆を重ねて塗った物で、木目の美しさを強調した位牌です。

唐木位牌見本
 
 
モダン位牌

先の2つの伝統的な位牌とは異なる素材・製法で作成された位牌です。木材だけでなく、石材・ガラス材・樹脂・陶器など様々な素材が使われ、形も多種多様です。

また、蒔絵が入ったり、ガラス製で透き通っていたりと、デザイン性を重視した物が多いです。色合いも黒や茶だけでなく、青・白・赤など従来の位牌には無かった色合いの物が作られています。

モダン位牌見本

 
 

3.位牌は一人に一つが決まり?

位牌は亡くなった人の霊を祀るために戒名や命日を記したものですから一人に一つの位牌と思われますが、必ずしもそうではありません。一つの位牌に複数の方を祀る位牌もあります。夫婦位牌や回出位牌です。

 
夫婦位牌(めおといはい)

一つの位牌に夫婦二人の戒名・命日を記した位牌のことです。夫婦位牌を作るときには、亡くなられている人の名前を記し、存命の人の名前は記さず空白にしておきます。

 
回出位牌(くりだしいはい)

先祖の位牌をまとめて一つの位牌にする方法で、位牌の中に戒名や命日を記した板を納める形式の位牌です。

中の板を命日の日付順に並べ、命日が過ぎたらその板を後ろに入れ、次に命日が近い板の名前が前面に出るようにする、という使い方をします。

もしくは、前面には「〇〇家先祖代々之霊」と書かれた板を入れておき、法要の時だけその板を前面に出すという使い方をする家庭もあります。

回出位牌イメージ

 
 

4.位牌はいつ、どこでつくる?

葬儀の際に使用する白木位牌は葬儀社が用意するなど、遺族が用意することはほとんどありませんが、本位牌に関しては遺族が用意する必要があります。

位牌は、基本的には仏壇店に依頼し作ってもらいますが、地域や菩提寺によってはお寺が準備するところもあるようです。

 

白木位牌から本位牌に変える際には、本位牌に「魂入れ」という儀式をしてもらいます。

多くの場合、四十九日法要までに本位牌を用意し、白木位牌と本位牌の両方を持参して法要時に魂入れを行ってもらうことが多いようです。

本位牌は作成までに2週間程度かかることが多いので、法要の日程から逆算して早めに注文しておく必要があります。

 
 

5.位牌を作らない宗派

仏教の中には位牌を作らない宗派もあります。

 

浄土真宗では魂の存在を否定しているため、魂の依り代である位牌は必要ないとされています。

浄土真宗では法名軸や過去帳という帳簿に法名(戒名)・命日・死亡年齢(行年)・俗名などを記し、それを仏壇に納めます。

そもそも浄土真宗では仏壇は亡くなった方を祀る場所ではなく、本尊としての阿弥陀如来を安置する場所となります。

浄土真宗では追善供養も行わず、法要やお盆は仏様に触れる場としての位置づけになっています。

 
 
 
目次に戻る